コーヒーメーカーのお手入れ方法

【この記事ではこんなことが分かります】

・コーヒーメーカーのメンテナンスの重要性

・コーヒーメーカーに汚れが付く原因と汚れの種類

・使用しないほうが良い洗剤やしないほうが良いお手入れ

 

 

コーヒーを美味しく飲むには日々のメンテナンスが大事!

カフェに行かなくても本格的なコーヒーを自宅で味わえるコーヒーメーカーは、毎日の暮らしを豊かにしてくれる、コーヒー好きの方にとっては欠かせない家電です。

コーヒーメーカーは、ボタン操作一つで美味しいコーヒーを味わえるのが魅力である一方、お手入れが大変そうで購入するのを躊躇しているという人も多いかもしれません。コーヒーメーカーは水道水を使ってコーヒーを淹れるため水垢がつきやすかったり、コーヒーの油分が酸化したものが汚れとなって蓄積したりしています。このような汚れが溜まってしまうと、コーヒーの風味が損なわれてしまい、せっかくのコーヒーを美味しく飲むことができなくなってしまいます。

そうならないためにも、普段からコーヒーメーカーを使ったあとは簡単にお手入れをし、数ヵ月に一度はしっかりと洗浄するというメンテナンスが大切です。

コーヒーメーカーに汚れがつく原因

コーヒーメーカーにつく汚れとその原因にはいくつか種類があります。

 

水垢

水垢は、水道水に含まれるカルシウムやマグネシウムなどのミネラル分が蓄積した汚れです。洗面所や台所、お風呂などの水回りにも溜まりやすく、白い汚れが石灰状に固まるのが特徴です。使ってすぐに付く汚れではないので見落としがちですが、水垢は溜めてしまうとなかなか落ちにくくなってしまうので注意が必要です。

水垢汚れはコーヒーメーカーでは特にドリップ口に溜まりやすく、ここに水垢が蓄積してしまうと故障や異音の原因になるだけでなく、コーヒーの風味を損なってしまう恐れがあります。

 

黒ずみ(コーヒー渋)

コーヒーメーカーは、使っているうちにコーヒーの粉や抽出されたコーヒーが酸化し、黒ずみがつくことがあります。この汚れはコーヒー渋とも呼ばれ、汚れが蓄積されていくと頑固な黒ずみとなってしまい、少し洗っただけではなかなか落としきれなくなってしまいます。

このコーヒー渋は、放置しておくと見た目だけでなくコーヒーの味にも影響してしまいます。こまめにお手入れをして、コーヒー渋がこびりついてしまわないようにしましょう。

おすすめお掃除方法と掃除頻度

上述したように、コーヒーメーカーは主に水垢、コーヒー渋の汚れがつきやすい家電です。それぞれの汚れには特徴があり、お掃除方法も異なってきます。また、毎日使用後にするお手入れと、数ヵ月に一度しておくと良いお手入れ方法も変わってきます。

ここでは、毎日のお手入れ方法と数ヵ月に一度するべき洗浄方法、水垢・コーヒー渋のお掃除方法とお掃除頻度を紹介します。

毎日するお手入れ

コーヒーメーカーに汚れを溜めないためにも、使用後毎回サッとお手入れしたり、毎日一日の終わりに簡単に洗浄したりするようにしましょう。コーヒーメーカーは大きく分けて「ドリップ式コーヒーメーカー」「エスプレッソ式コーヒーメーカー」「カプセル式コーヒーメーカー」の3つに分けられます。各コーヒーメーカーによって構造やパーツが異なるので、それぞれに合ったお手入れをするようにしましょう。

 

  • 1.ドリップ式コーヒーメーカー

ドリップ式のコーヒーメーカーは、コーヒー豆を挽くミルがついているものとミルがついていないものがあります。どちらのコーヒーメーカーの場合も、お手入れする際には電源を抜き、パーツを取り外します。どのドリップ式コーヒーメーカーも、ドリッパー、サーバーを取り外すことができます。水タンクを取り外すことができる製品もあります。紙フィルターの代わりにメッシュフィルターを用いる製品では、メッシュフィルターも取り外すことができます。また、全自動コーヒーメーカーであれば、豆挽きミルも取り外すことができます。

このうち、ドリッパーやサーバーは使い終わったらすぐ洗うようにしましょう。台所用の中性洗剤でスポンジを使って洗います。メッシュフィルターを使用した場合には同じく台所用の中性洗剤でスポンジを使って洗います。メッシュフィルターの隙間にコーヒーの粉が詰まっていることもあるので、丁寧に洗い流していきましょう。洗ったものは、すべて自然乾燥させれば完了です。

一日の終わりには、水タンクのお手入れをするようにしましょう。こちらもスポンジと台所用の中性洗剤を使って洗い、自然乾燥するようにしてください。

 

  • 2.エスプレッソ式コーヒーメーカー

エスプレッソ式コーヒーメーカーは「エスプレッソマシン」とも呼ばれ、レギュラーコーヒーではなくエスプレッソを淹れることに特化したコーヒーメーカーです。エスプレッソ式コーヒーメーカーも、豆挽きからエスプレッソの抽出まで全自動で行ってくれるフルオートタイプと、コーヒー豆をエスプレッソ用に細かく挽いてからセットする必要のある半自動タイプのものに分かれています。エスプレッソ式コーヒーメーカーも、使用後毎回お手入れするべきパーツ、毎日の終わりに洗浄するべきパーツがありますが、家庭用向けのフルオートタイプのほうがお手入れが簡単で、上級者向けのマニュアル式エスプレッソマシンのほうが必要になるメンテナンスが増える傾向にあります。

使用後毎回するべきお手入れとしては、コーヒーの粉を詰めたホルダーとフィルター、スチームノズル、エスプレッソを淹れた際に機械から出る水を受け取るドリップトレイの洗浄があります。エスプレッソを抽出したあとは、コーヒーの粉がホルダーに残るので、その抽出カスを捨て、ホルダーをダスターなどの布で拭き取ります。その後、抽出口に残ったコーヒーの粉を落とすために空抽出(湯通し)するようにします。また、ミルクを温めるスチームノズルを使った場合は、その都度ノズルの口をダスターや湿らせた布巾で拭き取るようにしましょう。ミルクのスチーミング(スチーマーで温めること)をした後のノズルを放置しておくと、ミルクが固まってしまい雑菌が繁殖する原因となってしまいます。また、ミルクを拭き取ってもノズルの内部にミルクが入りこんでいるので、スチームを数秒出して中に入っているミルクを出します。この作業をしないとノズルの中でミルクが固まり、不衛生なだけでなくノズルの目詰まりを起こす原因となってしまいます。

エスプレッソを抽出した際はマシンから水が出てきて、その水はドリップトレイ(排水トレイ)に溜まっていきます。一杯抽出しただけでは満杯になることはありませんが、数回抽出すると水が溜まってくるので、溜まったお湯を捨てて水洗いしましょう。

その他、上記のようにエスプレッソ式コーヒーメーカーを使用するごとにするお手入れ以外にも、一日が終わる前にしておくべきお手入れもあります。使用ごとにコーヒーの粉を詰めていたホルダーとフィルターは、一日の終わりにはダスターで拭くだけでではなく、中性洗剤でしっかりと洗い、自然乾燥させましょう。スチームノズルもノズル口を拭き取るだけではノズル内部にミルクが溜まってしまうので、一日の終わりに内部もしっかり洗浄するのがおすすめです。ミルクスチーマー専用の洗浄剤を水に溶かし、それぞれのコーヒーメーカーのマニュアルに従ってノズルを洗浄します。コーヒーメーカーがフルオートタイプでない場合は、洗浄剤を溶かした薬液にノズル浸して付け置き洗いしたり、ノズルを薬液に入れてスチーム洗浄したりする必要があります。いずれも洗浄後はすすぎをしっかりとして、ノズル内部に薬剤とミルクが残らないようにしましょう。

ドリップトレイや水タンクも、水洗いしているだけではだんだんと水垢やコーヒー渋がついてきてしまいます。一日の終わりにはスポンジを使って中性洗剤で洗い、水気を拭き取っておきましょう。

また、エスプレッソ式コーヒーメーカー(エスプレッソマシン)にするべきお手入れのうち特徴的なものとして、「バックフラッシュ」という洗浄があります。バックフラッシュとは、薬剤を入れたお湯をマシン内で逆流させ、マシン内部についたコーヒーの粉や油分を洗い流す洗浄方法です。このバックフラッシュをしないと内部についたコーヒーの油分が酸化し、新たに入れるコーヒーの風味が損なわれてしまう原因となります。

最後に、マシンにもコーヒーやミルクがついていたら水拭きしたあとに乾拭きして一日のお手入れは完了です。

 

  • 3.カプセル式コーヒーメーカー

専用カプセルを入れてボタン一つでコーヒーを淹れられるカプセル式コーヒーメーカーは、お手入れもとても簡単なのが特徴です。基本的には使用したごとに毎回するべき洗浄作業はなく、一日の終わりに簡単なお手入れをするだけで完了です。

まず、抽出し終わったカプセルが使用済みカプセルコンテナに溜まっているので、それらを捨てます。その後カプセルを入れずに抽出ボタンを押し、湯通しをします。こうすることでマシン内部に残っているコーヒーの油分などを洗い流すことができます。最後は排水された水を受ける受け皿に溜まっている水と水タンクに残っている水を捨て、水洗いもしくは中性洗剤で洗って乾かします。

 

定期的にする必要のあるお手入れ

上記のように、毎回の使用後や一日の終わりにメンテナンスをしていても、使用している期間が長くなってくるとどうしても汚れが蓄積されてしまいます。その汚れを放っておくと頑固な汚れとなって落としにくくなったり、せっかく淹れたコーヒーが美味しくなくなってしまったり、さらにはコーヒーメーカーの不調や故障の原因にもなってしまいます。このように、溜まった汚れを一掃するために、毎日のお手入れに追加して月一回~数ヵ月に一度は身近にある洗剤や専用の薬剤を使って洗浄する必要があります。定期的に必要なお手入れはコーヒーメーカーの種類によって異なりますが、ここではコーヒーメーカーの種類ごとに必要な定期的なお手入れ方法を紹介します。

 

  • 1.ドリップ式コーヒーメーカー

ドリップ式コーヒーメーカーは、基本的には毎日パーツごとに中性洗剤で洗っていれば大きな汚れが蓄積することは少ないですが、水垢を除去するために数ヵ月に一度はしっかりと洗浄する必要があります。水垢は、水道水に含まれるカルシウムやマグネシウムなどのミネラル分が固まった汚れなので、アルカリ性の性質を持っています。そのため、水垢を落とすには酸性のクエン酸で洗浄するのが定番です。

洗浄の手順はコーヒーメーカーのモデルにもよりますが、基本的には水タンクいっぱいの水にクエン酸を溶かし、コーヒー粉をセットせずにドリップします。このようなドリップを何度か繰り返し、クエン酸を溶かした水がなくなったら水タンクに新しく水だけを入れます。今度は水だけでドリップを繰り返し、クエン酸の成分を洗い流したら完了です。

 

  • 2.エスプレッソ式コーヒーメーカー

エスプレッソ式コーヒーメーカーの場合、パーツが多くメンテナンスも工程が多くなりがちです。メンテナンスが複雑だと面倒でついつい後回ししてしまいがちですが、汚れを溜めないためにも定期的なお手入れは欠かさないようにしましょう。

それぞれのメーカーのエスプレッソマシンによってメンテナンス方法は異なりますが、どのマシンでも手順に従ってお手入れをすれば問題ありません。基本的には上述した毎日するお手入れを、専用のタブレット型薬剤や洗浄液を使ってさらに念入りに洗浄していくイメージです。マシンによって使用する薬剤や手順は異なるので、メンテナンスする際は取扱説明書をよく読んで手順に従って行いましょう。

 

  • 3.カプセル式コーヒーメーカー

カプセル式コーヒーメーカーの場合は、毎日のお手入れと同じく、定期的なお手入れもとても簡単にできます。毎日のお手入れで行っている湯通しに、専用の洗浄剤をプラスするだけで完了できるので、とてもシンプルです。洗浄方法は水タンクに専用の洗浄剤、またはクエン酸を溶かして、コーヒー抽出ボタンを押すだけです。その後、何度か湯通しをするだけでメンテナンスは完了です。

水タンクに洗浄剤を入れて洗浄する方法の他に、カプセル型の洗浄剤でメンテナンスするタイプのコーヒーメーカーもあります。こちらも、コーヒーと同じように洗浄カプセルをセットしてコーヒー抽出ボタンを押し、その後湯通しをするだけで完了です。

 

水垢汚れ

水垢汚れは、水道水に含まれるミネラル分が結晶化した汚れであるため、アルカリ性の性質を持っています。そのため、水垢汚れを落とすためには酸性のクエン酸を使って落とすのが効果的です。クエン酸の他にも、酸性であるお酢やレモンでも代用することができますが、どちらも匂いが強くコーヒーの風味に影響を与えてしまうため、無臭のクエン酸で洗浄するのがベストです。

各コーヒーメーカーでのお手入れ方法で紹介したように、水垢汚れには水タンクに水とクエン酸を加えてドリップし、その後クエン酸の成分が洗い流されるまで何度か湯通しするのが基本的な洗浄方法です。水垢が溜まってしまうとコーヒーの味を損なうだけでなく、マシンがうまく作動しなかったり故障の原因になったりしてしまうため、定期的にメンテナンスするのを忘れないようにしましょう。

コーヒー渋(黒ずみ)

コーヒー渋による黒ずみは、一度付いてしまうと普通の中性洗剤で洗っただけではなかなか落ちなくなってしまいます。コーヒー渋は酸性の汚れであるため、アルカリ性の重曹を使って落とすのが効果的です。コーヒー渋はフィルターやサーバーに付きやすいので、重曹を溶かした水で布巾を濡らし、汚れている部分を拭いていきます。それだけではなかなか汚れが落ち切らない場合は、重曹2:水1程度の割合で重曹のペーストを作り汚れている部分に載せ、使わない歯ブラシなどで擦るときれいに汚れが落ちます。

使用しない方が良い洗剤やしない方が良いお手入れ

ここまで、それぞれの種類のコーヒーメーカーごとのお手入れ方法や、汚れ別のお手入れ方法をご紹介しましたが、しない方が良いお手入れ方法や、使うべきでない洗剤などもあります。このような知識も知っておかないとコーヒーメーカーの故障などに繋がってしまう可能性もあるので、しっかりと知っておきましょう。

×クレンザーや漂白剤、アルコールを使って洗う

クレンザーや漂白剤、アルコールなどを使ってコーヒーメーカーを洗ってしまうと、パーツが傷ついたり変形してしまったりといった異常の原因に繋がる可能性があります。洗剤で洗う際は、台所用の中性洗剤で優しく洗うようにしましょう。

×金属たわしや化学雑巾などを使って洗う

金属たわしや化学雑巾などを使ってお手入れをすると、パーツやコーヒーメーカー本体に傷が付いてしまいます。お手入れをする際は、柔らかいスポンジや布巾、ダスターなどを使ってお手入れをするようにしましょう。

×食洗器、乾燥機を使う

コーヒーメーカー本体はもちろん、コーヒーメーカーに付属するパーツは、食洗機や乾燥機に対応しているものはあまりありません。食洗器で洗ったり乾燥機で乾燥させたりすると破損の原因になってしまう可能性もあるので、必ず手洗いをして自然乾燥させたり乾いた布巾で拭いたりするようにしましょう。

×熱湯を使って洗う

汚れを早く落としたいからといって、熱湯を使って洗うようなことはしないようにしましょう。熱湯を使うと、パーツの破損や変形、故障につながる恐れがあります。水洗いをする際や洗剤を使って洗う際は、ぬるま湯を使って洗うようにしましょう。

ツインバードの全自動コーヒーメーカー

全自動コーヒーメーカー6杯用(CM-D465B)

メンテナンスモードを搭載

コーヒー界のレジェンド、田口護氏監修の全自動コーヒーメーカー。

田口氏が推奨する抽出温度・豆の粒度・豆の蒸らしを再現し、プロがハンドドリップで淹れたようなまろやかなコーヒーを抽出します。摩擦熱を抑えることで豆の風味を損なわない低速臼式フラットミルを搭載し、ステンレス製で錆びにくい、独自形状のミル刃を地元・燕三条地域で製造しました。挽き具合は粗・中・細の3段階調整が可能。83℃と90℃の2段階に調整できる抽出温度設定との組み合わせによって、深煎りは低め、浅煎りは高めといった具合に、自分流の楽しみ方を追求できます。また、抽出過程が見える独自構造により、抽出中の音や湯気、香りを五感で楽しむこともできます。

 

長くお使いいただけるよう、水タンクや本体内部を衛生的に保てる3種のメンテナンスモードを搭載。挽いた後のコーヒー粉が残りやすいミルは、取り外して付属のブラシで簡単にお掃除が可能。簡単でしっかりとできるお手入れで、挽きたてのおいしいコーヒーを継続してお楽しみいただけます。

全自動コーヒーメーカー(CM-D457B・CM-D465B)のお手入れ方法については、付属の取扱説明書をご確認ください。