オーブンとトースターの違いとは?

【この記事ではこんなことが分かります】

・「オーブン」と「トースター」の違い

・オーブンの機能と構造

・トースターの機能と構造

・トースターで代用できるおすすめレシピ

オーブンとトースターとの違いとは?

どちらも「食材を焼く家電」という共通点のある家電のオーブンとトースター。なんとなく違うのは分かるけど、それぞれの特徴や違いを聞かれるとしっかりと説明できない…という人も多いのではないでしょうか。ここでは、両者の機能や構造、両方の機能を併せ持つオーブントースターの特徴などについて説明していきます。

「オーブン」とは、対流熱を利用してオーブンの庫内全体を高熱にし、食品を上下左右から加熱する調理器具のことです。料理には様々な加熱方法がありますが、オーブン調理は中までじっくりと食材に火を通す料理に必要な機能です。そのため、ケーキやクッキーなどのお菓子作りや、ローストチキンなどのかたまり肉を使った料理、グラタンなど中まで火をしっかり通す必要のある料理にはなくてはならない調理器具です。

一方、「トースター」とは、その名の通り基本的にパンを焼く(トーストを作る)ための調理器具です。食材の中まで火を通すオーブンとは異なり、食材の表面をカリっと焼くための機能が備わっています。昔はポップアップ式のトースターが主流でしたが、近年は平置きタイプのトースターが多く発売されています。そのため、トーストを焼くだけではなく、ピザなどを焼いたり、冷めたフライや揚げ物をカリっと温め直したりするのにも活躍します。

このように、加熱方法の違いや得意とする調理方法が異なるオーブン機能とトースターの機能、それぞれの構造や特徴などを、以下で詳しく解説していきます。

オーブンの機能・構造

・機能と構造

オーブンは、庫内に熱源から発生する熱気と水蒸気が充満することによって、その対流熱で食材を蒸し焼きする構造になっています。あらかじめ庫内の温度を上げておく予熱機能が備わっているものがほとんどであるため、パンやケーキなどのお菓子作りや、大きな塊の肉料理などでもしっかりと火が通ります。

 

・加熱方法

オーブンの加熱方法は、庫内の上下にあるヒーターで食材を加熱する「上下ヒーター式」、ヒーターの熱を搭載されたファンで熱風にして送り、庫内の温度を素早く上げる「熱風循環式」が主流です。熱風循環式のオーブンは「コンベクションオーブン」という名称で販売されていることが多く、最近の上位モデルはこの加熱式のものが多く発売されています。

また、近年では水蒸気を100℃以上に熱した過熱水蒸気による調理ができるオーブンも多くのモデルが発売されており、「スチームオーブン」の名称で人気を博しています。

 

・温度

オーブンの設定可能温度にはモデルによってかなり幅があり、「低温」「中温」「高温」といった目安で設定するものもあれば、10℃刻みで細かく設定できるものまで様々です。

一般的に、オーブンの「低温」は140℃~160℃、「中温」は170~190℃、「高温」は200~250℃程度と分類されます。オーブンの機種によって、設定できる最高温度は200~350℃程度とかなり幅があります。自分が料理してみたいメニューがある場合、購入を検討しているオーブンが何度程度まで高温にすることができるのかチェックしておくと良いでしょう。特に上位モデルに多いスチームオーブンレンジは最高温度を300℃以上にできるものも多く、料理にこだわりのある人から人気を集めています。

トースターの機能や構造

・機能と構造

トースターの構造は、「ポップアップトースター」と「オーブントースター」の二種類に分けることができます。「ポップアップトースター」は食パンをトーストすることのみに特化した調理器具で、食パンを縦に入れて加熱し、焼けたらトーストが飛び出るタイプの昔ながらのトースターです。安価で省スペースなのがメリットですが、食パンに何か載せてトーストしたり、食パン以外の食品を焼いたりすることはできません。

一方、近年のトースターで主流なのが「オーブントースター」と呼ばれる、オーブン型(箱型)のトースターです。オーブントースターは、庫内にあるヒーター(熱源)が発熱することによって食材を加熱する仕組みになっており、パンをはじめとする食材を短時間で焼くことに向いています。

・加熱方法

トースターは、上述したように庫内にあるヒーターが発熱し、赤外線で加熱するという方法でパンをはじめとする食材を焼くことができます。

近年では、各メーカーからいかに美味しくトーストを焼き上げるかにこだわった高級トースターが続々と発売されており、人気を集めています。そのようないわゆる高級トースターも、構造や加熱方法は基本的にどれも同じものですが、庫内に遠赤外線ヒーターが搭載されていたりスチームを発生させる機能がついていたりと、食パンの美味しさを最大限に引き出す工夫が凝らされています。

 

・温度

トースターの場合、設定する加熱の強さは温度の高さではなく、ワット(W)数で表示されます。正確には、ワット数は温度を表すものではなく、消費電力の単位です。レンジ機能やトースター機能で使用されるワット数とは、料理を温めるのに必要なエネルギーの大きさを表す数値です。そのため、トースターで加熱する際、ワット数が高ければ高いほど短時間で食材を焼くことができ、逆にワット数が低いほど焼けるまでに時間がかかります。

目安としては、500Wで約180℃、1000Wで約230℃前後まで温度を上げることができるとされています。そのため、早く加熱するためにはワット数を上げて加熱すれば良いと思いがちですが、食材や料理に適したワット数で加熱しないと、例えば、表面だけが焦げて食材の中まで火が通らない等といったことが起こりやすくなってしまいます。トースターで加熱する際は、食材や料理ごとに適したワット数や時間で調理するようにしましょう。

トースターで代用できるレシピ

トースターは、食パンを焼いたり食品を軽く温めたりする以外の使い方はできないと思っている人も多いかもしれませんが、実はトースターを使うと意外と幅広い料理を作ることができ、オーブンが無いときの代用品にもなります。

300℃近くの高熱で長時間加熱する必要のあるオーブン料理の代用は難しいですが、200℃程度までかつ30分以内程度の短い時間の加熱調理であれば、トースターでも十分に代用が可能です。

ここでは、オーブンの代わりにトースターを使って調理する際の注意点や、トースターで代用して作れる料理のレシピを紹介します。

オーブンをトースターで代用する際の注意点

焼き加減をこまめに確認する

オーブンの代わりにトースターで調理する場合、トースターはオーブンのように予熱機能がなく、また熱の当たり方もオーブンよりも強い傾向にあります。さらに温度ではなくワット数で調整して加熱するため、オーブンよりも焼く強さの感覚が分かりにくいという点に注意する必要があります。そのため、加熱中はこまめに焼き加減をチェックし、表面が焦げそうだったらアルミホイルで覆うなどの工夫をして加熱するようにしましょう。

・オーブンよりも火が通るまで時間がかかる

オーブンは温度を一定に保てるのに対し、トースターは徐々に庫内の温度が上がり、温度が上がりきるとヒーターが切れるという特徴があります。そのため、オーブンと同じくらいの温度になるようにワット数を設定したとしても、食材に火が通るまで時間がかかる傾向にあります。中まで火を通さなくてはならない食材で料理をする場合には、あらかじめレンジなどで火を通しておいてから調理するなどの下ごしらえが必要になることもあります。

 

トースターで代用できるレシピ

【肉・魚のメニュー】

・鶏肉の唐揚げ風

油を使わなくても、トースターを使えば唐揚げ風のヘルシーなおかずを作ることができます。鶏むね肉またはもも肉に、酒・しょうゆ・おろしにんにく・おろししょうがなどで下味をつけ、片栗粉と薄力粉を混ぜ込みます。トースターにアルミホイルを敷き、トースターで5分ほど加熱します。焼き色がついたら裏返し、火が通り反対側も焼き色がつくまで焼いたら完成です。

・鮭のホイル焼き

 鮭やタラなどのホイル焼きは、トースターで作れる定番メニューです。鮭の切り身と玉ねぎ、えのきだけなどの野菜をアルミホイルに載せて包み、しょうゆ、酒、マヨネーズといった調味料を混ぜ合わせたものをかけてトースターで15分ほど焼けば完成です。

魚は鮭の他にタラや鯛といった切り身のものなら何でも良いうえ、味付けもバター風味やみそ味、レモン風味などにアレンジもできます。一品で魚も野菜も同時に調理することができるので、忙しいときにもおすすめの一品です。

 

【主食のメニュー】

・マカロニグラタン

鶏肉と玉ねぎ、しめじなどの具材をフライパンで炒め、マカロニは固めにゆでておきます。グラタン皿にホワイトソースと具材、ゆでたマカロニを入れ、溶けるチーズを散らして焼き色がつくまでトースターで焼けば完成です。

じゃがいもを入れてポテトグラタンにしたり、肉の代わりに牡蠣やホタテ、エビなどを入れたシーフードグラタンにしたりといったアレンジもできるので、お子様にもおすすめのメニューです。

・ドリア

 ミートソースとホワイトソースが材料になるドリアは手間のかかるイメージがありますが、市販のソースを使えば簡単に作ることができます。

耐熱皿にバターを塗り、ご飯を入れてその上にホワイトソースとミートソースを重ね、チーズを載せたらトースターで焼くだけで完成です。好みの野菜を入れたり、ミートソースの代わりのカレーを入れてカレードリアにしたりと、アレンジの幅も広がります。

 

【野菜のメニュー】

・野菜のグリル焼き

 野菜を切ってオリーブオイルを絡め、トースターで焼き、塩を振りかけるだけで立派な前菜になります。ブロッコリーやズッキーニ、ナス、パプリカなど、どんな野菜でも失敗なく美味しく仕上がるので、野菜の副菜に困ったときにはおすすめです。チーズを載せてチーズ焼きにしたり、アンチョビやお肉などを加えたりと、手軽に華やかな一品を作ることができるのでおもてなし料理にもぴったりです。

・焼き芋

時間のかかる焼き芋も、トースターとアルミホイルがあれば簡単に作ることができます。サツマイモはよく洗い、アルミホイルでぴったりと包みます。トースターにサツマイモを入れて15分ほど焼き、裏返してさらに15分ほど焼きましょう。竹串を刺してみて、火が通っているか確認できたら完成です。サツマイモの大きさによって必要な加熱時間は変わってくるので、焼き具合を確認しながら加熱時間を調整していくのがおすすめです。

 

【お菓子・スイーツのメニュー】

・クッキー

じっくりと火を通す必要のあるお菓子作りはオーブンの得意とするところですが、薄いクッキーならトースターでも作ることができます。基本的なクッキーの材料と同じく、小麦粉、バター、砂糖、卵黄といった材料で作れますが、市販のホットケーキミックスなどを使うとより簡単に作ることができます。

焼くときのポイントとしては、型抜きした生地をトーストに入れる前に1~2分空焼きをして予熱し、焼いているときは焦げないか注意しなるべく目を離さないようにしましょう。設定するワット数で焼き時間は異なりますが、まだ火が通っていないのに表面が焦げそうな場合はアルミホイルで覆って加熱すると良いでしょう。また、トースターはオーブンよりもヒーターが近いため、庫内の温度が一定ではありません。型抜きした生地を並べる場所によって焼きムラができやすいため、焼き具合をしっかり確認しながら加熱するようにするのがポイントです。

・スコーン

 スコーンもトースターで気軽に作れるお菓子の代表です。薄力粉、砂糖、バター、ベーキングパウダー、牛乳を混ぜ、冷蔵庫で15分ほど寝かせてから生地を広げ、包丁で切り分けてからトースターで焼いていきます。砕いた板チョコやチョコチップ、ナッツなどを入れたりするのもおすすめです。また、クッキーと同じくホットケーキミックスを使うとさらに手軽に作ることができ、朝食やおやつにもピッタリです。スコーンを焼く際も焼きムラや焦げに注意し、必要に応じてアルミホイルで覆うなどの工夫をするのがポイントです。

・ロールケーキ

スポンジケーキを焼くにはオーブンが必須ですが、ロールケーキのように薄い生地ならトースターで焼くことも可能です。

卵を卵白と卵黄に分け、卵白と砂糖をハンドミキサーでツノがしっかりと立つまで泡立てます。別のボウルで卵黄と牛乳、サラダ油、薄力粉を混ぜ合わせ、メレンゲと合わせてロールケーキ用の型に流し込みます。生地を平らにして、トースターで10分ほど焼いたら生地の完成です。生地が冷めたらホイップクリームを塗り広げてラップに包んで巻き、冷蔵庫で冷やしてから切り分けるようにしましょう。ホイップクリームと一緒に季節のフルーツなどを入れて巻き込むのもおすすめです。

ロールケーキを焼く際も、クッキーなどと同様に焼きムラに注意しながら焼くのが大切です。焦げそうになったらアルミホイルで覆ったり、何度か生地の向きを変えながら焼いたりするとムラなく綺麗に焼くことができるでしょう。

ツインバードのオーブントースター

ロースタイル近火のヒーターで外カリッ中ふわっをかなえるトースター。熱回りが速いので焼き上がり時間を短縮できます。ヒーターとの距離が近いから、ポップアップトースターに負けないおいしいトーストが楽しめます。

リビングからも見える場所に置くなら、家電にもデザイン性を求めたい。そんな声から生まれたツインバードのミラーガラスシリーズ。使っているときだけ庫内が見える仕様。使わないときは、インテリアとしての美しさを漂わせます。庫内は、食パン4枚が同時に焼ける大きさ。広々庫内だから、ピザやグラタン、ロールケーキの生地など料理の幅が広がります。網が大きくせり出す仕様により、高温部に触れる心配なく、お料理をかんたんに取り出すことができます。

A4サイズでわずかなキッチンスペースにも置けるスリムなオーブントースター。小さいけれど奥行きを広くとっているので、食パンも 2枚同時に焼くことができます。当社独自の構造により焼き網も半分以上せり出すので、奥の調理物もかんたんに取り出せます。ミラーガラス仕様で庫内の熱を逃しにくく、美味しく料理を仕上げます。