秋冬到来の前に知っておきたい、コートについたイヤな臭いの脱臭方法

【この記事ではこんなことが分かります】

・飲食店臭、タバコ臭、ペット臭などの消臭方法

・ハンディースチーマーで脱臭できる臭いの種類

・スチームアイロンとハンディースチーマーの違い

・ハンディースチーマーをコートやお洋服のシワ取り・脱臭に使うときの注意点

飲食店臭、タバコ臭、ペット臭などの消臭方法

寒い季節に必需品のコートは、冬のシーズンの間は毎日2、3着のコートを着まわして過ごすという人が多いのではないでしょうか。コート類はあまり頻繁に洗えない衣類のため、気を付けていても気付いたらイヤな臭いが付いてしまっていることもあります。特に焼肉屋や居酒屋などに行った時についてしまう食べ物や飲食店の臭い、タバコの臭い、汗の臭いやペットの臭いなど、自分では気付かないうちに周りの人に不快感を与えている可能性もあります。

ここでは、自宅ではなかなか洗うことのできないコートについた臭いを消臭・脱臭する方法をご紹介します。

 

  • 消臭スプレー

コート類に付く臭いを消すのに一番手っ取り早いのは、消臭スプレーをかける方法です。

最近の消臭スプレーは、強い香りで服に付いた臭いをごまかすものではなく、悪臭のもとになる菌を殺菌して臭いを元から消す効果のあるものも登場しています。

香りも様々なものがあるので、好みの香りのスプレーを選ぶのもおすすめです。

また、消臭スプレーの化学物質が気になるという人や、小さな赤ちゃんやペットなどがいるというご家庭の場合は、天然由来成分の消臭スプレーがおすすめです。万が一口に入っても無害な成分から作られているスプレーのほうが、いざというとき安心です。

 

  • お風呂に干す、お風呂の蒸気を利用

湯舟にお湯を張り、コートをお風呂場で一晩干して脱臭するという方法もあります。

これは、お湯から出る蒸気がコートの繊維に付いている臭いの元に吸着し、水分が乾燥する時に臭いの元も一緒に蒸発させてくれるためです。

お風呂に入ったあと、湯舟のふたを開けたままコートを上に吊るしておくなどするとより効果的です。

 

  • ハンディースチーマーやスチームアイロンで脱臭

お風呂の蒸気で脱臭するのと同じ原理ですが、ハンディースチーマーやスチームアイロンの蒸気でも脱臭することができます。

コートを軽く引っ張りながらたっぷりスチームをかけ、形を整えてからスチームが蒸発して乾くまで置いておきます。ハンディースチーマーにはシワ取りの効果もあるので、脱臭と一緒にコートのシワも目立たなくなり、一石二鳥です。

ハンディースチーマーで脱臭できる臭いの種類

コートや衣類に付く臭いには様々な種類があり、一度付いた臭いは自然に消えるまで時間がかかってしまいます。コートなどに付きやすい臭いの種類を把握しておき、臭いが付きやすい場所に行く際にはコートを脱ぐなどの対応をすると、コートに臭いが付くのを予防することができます。ここでは、コートに付きやすい悪臭となる原因を紹介します。

 

食べ物の臭い・飲食店臭

コートに付きやすい臭いで最も多いのは、食べ物や飲食店などの臭いです。特に焼肉をはじめとして、鉄板焼き、お好み焼き、鍋料理などの臭いの強い煙や湯気が出る食べ物は、お洋服に付くとなかなか消臭することができません。その他にも、居酒屋などへ行くと揚げ物などの臭いも付きやすく、飲食店に長時間いた後などは、自分で感じる以上に周りに不快感を与えている可能性もあります。

 

タバコ臭

近年では分煙化が進んだり電子タバコが普及したりしたおかげで、昔よりはタバコの臭いがコートなどに付くことは少なくなりました。しかし、喫煙所へ出入りした後や居酒屋などでタバコを吸う人と一緒の席にいると、すぐにタバコの臭いがコートやお洋服に染み付いてしまいます。また、自分が喫煙者の場合は自分のコートや服にタバコの臭いが付いていることに気が付きにくく、家族が非喫煙者の場合は特にタバコの臭いが気になっていることも多いので、注意が必要です。

 

防虫剤の臭い

冬が終わると、コートやセーターなどを防虫剤と一緒にしまって次のシーズンまで保管している人は多いのではないのでしょうか。衣替えをしようと衣装ケースから出してみたら、防虫剤のキツイ臭いが染み付いていて着れない…という経験をしたことがある人もいると思います。コートやお洋服に付いた防虫剤の臭いは、風通しの良い場所でしばらく干しておけば臭いは徐々に消えていきますが、すぐに着たい時はハンディースチーマーやスチームアイロンを使って脱臭するのがおすすめです。防虫剤の臭いの成分であるナフタリンは、ハンディースチーマーやスチームアイロンの蒸気をかけることによって蒸発するため脱臭効果を期待できます。

 

生乾き臭

お洋服から生乾き臭がしていると、周りの人はもちろん着ている自分もとても不快なものです。この不快な生乾き臭は、お洋服に付いた汚れが落ち切っていない状態のままであったり、洗濯後の水分が乾かないまま時間が経ってしまったりすることにより、服に残った雑菌が繁殖してしまうことが原因です。お洋服を部屋干ししていると生乾きになりやすいのですが、冬場は気温が低く天気の悪い日も多いため、外に干していてもしっかり乾かないことも多く、生乾きになりやすい季節です。

生乾き臭を消すためには、お洋服に残っている雑菌をしっかりと殺菌する必要があります。この雑菌は酸素系漂白剤などで洗濯することでも除去することができますが、60℃以上の熱湯につけることでも殺菌されるため、ハンディースチーマーやスチームアイロンの蒸気を当てるのも効果的です。ハンディースチーマーをかければ脱臭しながらシワ取りもできるため、一石二鳥と言えます。

 

ペット臭

おうちでペットを飼っている場合は、気づかないうちに動物の臭いがお洋服やコートに付いている場合があります。ペットの体臭が付いたり、ペットの毛がお洋服に付いてしまっていたりすると、悪臭の原因となります。

まずはお洋服やコートをハンガーにかけ、お洋服のケア用ブラシでブラッシングしましょう。その後風通しの良い場所で干したり、ハンディースチーマーを当てたりすると脱臭効果があります。

 

加齢臭

加齢臭は、加齢とともに皮脂の中に「ノネナール」という物質が増えることによって発生する臭いです。特に頭や首の後ろ、耳の後ろ、背中といった場所から分泌されやすく、お洋服やコート、ジャケットもそのあたりが特に臭いが付きやすい場所になります。

頻繁には洗えないお洋服やコートの襟周り、脇、背中の部分などにハンディースチーマーの蒸気を当てると加齢臭も消えてスッキリと着ることができます。

スチームアイロンとハンディースチーマーの違い

ここまで、なかなか洗えないコートやジャケット、お洋服の脱臭には、ハンディースチーマーやスチームアイロンの蒸気を当てて脱臭する方法をお伝えしました。どちらもスチームを扱う家電ではありますが、どのような違いがあるのでしょうか。ここでは、ハンディースチーマーとスチームアイロンの特徴と、それぞれの違いを紹介します。

【ハンディースチーマー】

ハンディースチーマーは、「衣類スチーマー」や「ハンディアイロン」とも呼ばれるもので、コートや衣類をハンガーにかけたままスチームを当ててシワ伸ばしができる家電です。

衣類をふんわりと仕上げる

ハンディースチーマーはアイロン台などを使わずに衣類のシワ取りができるため、お洋服をふんわりと仕上げてくれるという特徴があります。プレスして伸ばす必要のある頑固なシワなどにはあまり適していませんが、軽いシワをサッと伸ばしたい時や、立体的なフリルやドレープ、プリーツなどの形を整えたり、セーターやニットといったふんわりと仕上げたい衣類のシワを伸ばしたりするのに適していると言えます。

軽くてコンパクトなものが多い

衣類やコートを吊るしたままスチームを当てるハンディースチーマーは、通常のアイロンに比べてコンパクトで軽く設計されているものが多いのも特徴です。特に、コードレスタイプのものは片手でも動かしやすく、様々な方向からスチームを当てることができるので便利です。コンパクトなタイプのものなら持ち運びもしやすいので、旅行や出張などにも持って行くことができるのもメリットです。また、アイロン台を出してくる必要もなく、ハンガーにかかったままスチームを当てることができるため、気軽にシワ取りをサッとできるのもポイントです。

【スチームアイロン】

スチームアイロンとは、通常のアイロンに給水タンクがついており、タンクの水を高温で蒸発させることによってスチームを出しながらアイロンがけをすることのできるアイロンです。現在発売されているアイロンには、このスチーム機能がついているものがほとんどです。

しっかりとプレスしてパリッと仕上げる

スチームアイロンの一番の特徴は、アイロン台でスチームを当てながらプレスすることによって、シャツやズボンなどのお洋服のシワをしっかりと伸ばし、パリッと仕上げてくれる点です。特に仕事用のワイシャツや、センタープレスのあるズボンなどは、シワなくパリッとしたものを着ていたいものです。ハンディースチーマーはハンガーにお洋服をかけてスチームを当てながら伸ばすため、パリッとした仕上がりにはなりません。ピシッとシワを伸ばしたい時には、スチームアイロンを使うのがおすすめです。

一度にたくさんの洋服にアイロンがけができる

スチームアイロンはハンディースチーマーと比べて大きい傾向があり、その分給水タンクに入れられる水の量も多くなっています。ハンディースチーマーの場合は、シワの多い服をしっかりと伸ばそうとしたり、何枚もスチームを当てようとすると途中で水が無くなったりしてしまうことがありますが、しっかりと給水タンクの容量があるスチームアイロンは、たくさんのお洋服をアイロンがけしたい時に適しています。お洗濯したものをまとめてアイロンがけしたい場合や、面積の広いテーブルクロスやシーツ、カーテンといった大物をアイロンがけすることが多い時にはスチームアイロンがおすすめです。

ハンディースチーマーをコートやお洋服のシワ取り・脱臭に使うときの注意点

アイロンをかけにくいお洋服を脱臭するのに便利なハンディースチーマーですが、使用する際にはいくつかの注意点があります。注意するポイントを守らないと、満足のいく効果を実感できないばかりでなく、大事なお洋服を傷める原因になってしまう可能性があるので、注意しましょう。

コートやお洋服の素材に注意

ハンディースチーマーは、アイロンではシワ伸ばししにくい素材のお洋服にかけるのに適しています。逆に言うと、アイロンでシワ伸ばしするのに適している素材は、ハンディースチーマーでお手入れするのには向いていないとも言えます。例えば、ジーンズなどの厚手の素材のほか、100%リネンなどのお洋服もシワが取りにくい素材であるため、軽いシワ取りに向いているハンディースチーマーにはあまり適していません。

また、スチームの熱気に弱い素材もあるので、そのような素材にも注意しましょう。例えば、革製品はスチームを当てると変色したり、縮んでしまったりする可能性があるので使用しないようにしましょう。

素材ごとに適した温度で使用する

ハンディースチーマーは色々な素材のお洋服やコートに使用することができますが、素材ごとに適した温度があります。ハンディースチーマーは高温・中温・低温と温度を設定できるものもあり、それぞれの温度に適した素材があります。たとえば、高温は綿100%素材やリネン混の素材、中温はポリエステルやレーヨン素材、低温はシルク素材をはじめとして、ウールやカシミヤ、アクリルなどのニットといった具合に、適している素材が変わってきます。低温向けの素材のお洋服に高温のスチームを当ててしまうと、変色や縮みの原因となってしまいます。スチームを当てる前には、お洋服やコートの素材表示をよく見てから使うようにしましょう。

ツインバードのハンディースチーマー

衣類をハンガーにかけたまま簡単にシワ伸ばし。パワフルなたっぷりスチームでシワもニオイもサッとリセットします。便利なフリーアングルでタテ、ヨコ、ナナメ、姿勢が変わっても、安定してスチーム掛けができます。