メガネ以外にも!超音波洗浄機で洗えるもの・洗えないもの

【この記事ではこんなことが分かります】

・超音波洗浄機とは?

・超音波洗浄機の使い方

・超音波洗浄機で洗えるもの

・超音波洗浄機で洗えないもの

・超音波洗浄機の選び方

・超音波洗浄機を使う際の注意点

超音波洗浄機とは?

超音波洗浄機とは、超音波の力を使って眼鏡やアクセサリーなどをはじめとする小物の汚れを落とすことのできる家電です。洗浄したいものと水を本体に入れて起動させると、超音波の振動によって無数の気泡が発生し、その気泡が破裂するときの衝撃で汚れを剥がし落としてくれるという仕組みになっています。そのため、細かいパーツや隙間が多いもの、複雑な形状をしているものなど、通常の手洗いやブラシを使ってのお手入れでは汚れを落としきれないものを綺麗にすることができます。

超音波洗浄機は、眼鏡屋で見かけたことがあるという人も多いかもしれませんが、眼鏡以外にも様々なものの汚れを落とすことができます。指輪やネックレス、ピアスなどのアクセサリーや腕時計の金属バンド、電気シェーバーの刃やビューラーなどのメイク道具、さらにプラスティックモデルのパーツなどの汚れ落としに使うことができるのです。ここでは、超音波洗浄機の使い方のほか、超音波洗浄機で洗えるものと洗えないもの、超音波洗浄機の選び方などを紹介していきます。

超音波洗浄機で洗えるもの

基本的には、ガラス製品、金属製品、プラスチック、陶器といった素材のもので、洗浄槽に入れられる大きさのものなら超音波洗浄機での洗浄に適していると言えます。超音波洗浄機で洗えるものには、具体的には以下のようなものがあります。

 

・眼鏡

「超音波洗浄機で洗えるもの」と聞いてまず思いつくのは、眼鏡ではないでしょうか。眼鏡は毎日使うものであるため、レンズのほかにもフレームやつる部分などにも汚れが溜まりやすくなっています。細かいパーツや溝なども多いため、クロスやブラシを使ってお掃除するだけでは汚れを取りきれないときは、超音波洗浄機で洗浄するのがおすすめです。

・アクセサリー、貴金属

金属製の指輪やネックレス、ピアス、イヤリングといったアクセサリーも超音波洗浄機で洗浄するのに向いています。普段頻繁に身に着けるアクセサリーや貴金属類は、細かい凸凹が多いため皮脂や汚れが溜まりやすく、お手入れをしていないままだとくすみや黒ずみの原因になってしまいます。細かい部分まで汚れを落とせる超音波洗浄機を使えば、お気に入りのアクセサリーもピカピカになり、スッキリとした気分で身に着けることができます。

・腕時計の金属ベルト

腕時計の金属ベルトも、パーツの隙間に汚れが溜まりやすく、ブラシなどでは汚れが落としにくいもののひとつです。ベルトを外せるタイプの腕時計であれば、ベルトだけを超音波洗浄機で洗うことができます。また、ベルトを取り外しできない場合でも、腕時計専用のホルダーが付いている超音波洗浄機であれば、時計の部分を濡らすことなく超音波洗浄をすることが可能です。

・電気シェーバーの刃

電気シェーバーは毎日使うものであるため、お手入れをしていても細かい毛クズや皮脂汚れが溜まりやすくなっています。超音波洗浄機を使えば、普段のお手入れでは落としきれない溜まった汚れを落とすことができ、スッキリした状態で使うことができます。

・メイク道具

電気シェーバーと同じく、ビューラーやメイクブラシといったメイク道具も、毎日使ううちに皮脂汚れやメイク用品の汚れが溜まりがちです。ビューラーには皮脂やマスカラの汚れがこびりついてしまったり、メイクブラシにはファンデーションやアイシャドウの粉とともに皮脂の汚れが溜まってしまったりしています。これらの汚れも、超音波洗浄機でお手入れすればすっきりと落とせるので、いつでも清潔に保つことができます。

・入れ歯、マウスピース

超音波洗浄機は、入れ歯やマウスピースの洗浄にも使うことができます。どちらも毎日使うため、しっかりとお手入れをして清潔に保ちたいものですが、凹凸が多く通常のお手入れやブラシでの洗浄だけでは汚れを落としきれないこともあります。超音波洗浄機なら、細かな隙間に入り込んだ汚れも落とすことができるので、入れ歯やマウスピースも気持ちよく使うことができます。

・プラスチック製のブラシやクシ、歯ブラシ

ブラシやクシ、歯ブラシなども、プラスチック製であれば超音波洗浄機で洗浄することが可能です。

ブラシやクシには整髪料や皮脂、ホコリなどの汚れが溜まりやすく、それらの汚れが溜まりやすい根本はお手入れがしにくい部分でもあります。また、毎日使う歯ブラシにも毛の根元に汚れが溜まりやすく、水洗いするだけでは汚れを落としにくいものです。超音波洗浄機で洗浄すれば、お掃除しにくい部分の汚れも落とすことができるため、スッキリした気分で使うことができます。

・プラスティックモデルのパーツ

 

プラスティックモデルは細かなパーツが多く、複雑な形をしているものも多いため、どうしてもホコリやゴミが付きやすくなっています。プラスティックモデルを組み立てたあとは、塗装する前に水洗いをしてホコリなどを取り除いてから塗装するという人も多いと思いますが、水洗いだけでは取り除けない汚れがついていることもあります。超音波洗浄機で洗浄をすれば、塗装前の皮脂汚れやホコリなどをしっかりと落とすことができ、出来上がりに差が付くでしょう。また、部屋に飾ってあるプラスティックモデルも、時間が経つと細かな隙間や凸凹にホコリやゴミなどが溜まっていきます。通常の水洗いではしっかりと汚れを落とすのが難しく、またブラシで擦るとせっかくの塗装が剥げてしまうこともあります。超音波洗浄機を使えば、細かな汚れも落とすことができるため、プラスティックモデルの洗浄に適しています。

超音波洗浄機で洗えないもの

このように、超音波洗浄機で洗えるものには様々なものがありますが、洗浄したいものの素材や状態によっては洗えなかったり、洗浄すると傷ついたり破損してしまう可能性のあるものもあります。超音波洗浄機を使う際は、お手入れをしたいものが超音波洗浄機での洗浄に適しているかどうか確認してから使うようにしましょう。超音波洗浄機で洗えないものには、以下のようなものがあります。

 

・硬度の低い宝石が付いたアクセサリー

宝石は種類によって硬度が異なっており、硬度の低い宝石は表面が傷つきやすくなっています。超音波洗浄機は、超音波の振動の衝撃によって汚れを落とす仕組みになっています。そのため、超音波の衝撃に耐えられない硬度の宝石を洗浄すると、表面が傷ついたり破損したりしてしまいます。

具体的には、ダイヤモンドルビーサファイアオニキスアクアマリンといった宝石ならば、硬度が高いので超音波洗浄機でのお手入れが可能です。基本的にそれ以外の宝石の場合は超音波洗浄機で洗浄すると傷つく可能性があるため、おすすめできません。アクセサリーによく使われる硬度の低い宝石としては、エメラルドトパーズペリドットオパールひすいトルコ石(ターコイズ)ラピスラズリといったものが挙げられます。その他にも、パール(真珠)サンゴべっ甲象牙琥珀といった素材も超音波洗浄機での洗浄には適していません。これらは宝飾品によく使用されるものではありますが、厳密にいうと無機物である宝石とは異なり、「有機質宝石」というものに分類されます。これらの有機質宝石は硬度が低く傷つきやすいため、超音波洗浄機を使うと破損や変質の原因になってしまいます。

 

・メッキ加工してあるアクセサリーなど

超音波洗浄機では、上記の宝石の他にも、プラチナ・シルバー、ゴールド(18金など)といった金属類の洗浄も可能です。しかし、メッキ加工がしてあるアクセサリー類の場合は、超音波洗浄機で洗浄をするとメッキが剥がれてしまう可能性があります。

メッキ加工とは、様々なものに金属の薄い膜をコーティングする加工のことで、アクセサリーの見栄えを良くするためにも広く使われています。メッキ加工してあるアクセサリー類の中には通常の金属製のものと見分けるのが難しく見えるものもありますが、メッキ加工されているアクセサリーを超音波洗浄機で洗浄すると、メッキが剥がれてしまうこともあります。金属製のアクセサリーを超音波洗浄機で洗浄する際には、事前にメッキ加工のものでないか確認してからお手入れをするようにしましょう。

 

・べっ甲フレームの眼鏡

眼鏡は超音波洗浄機で洗浄できるものの代表的なものですが、どんな眼鏡でも超音波洗浄機で洗浄できるわけではありません。金属製フレームの眼鏡ならば問題ありませんが、べっ甲などの素材でできたフレームの眼鏡の場合は、傷ついたり破損したりする恐れがあります。先述したように、べっ甲は硬度が低く傷が付きやすい素材です。眼鏡を超音波洗浄機で洗浄する際には、フレームの素材に問題がないか確認してから洗浄するようにしましょう。

 

・革、布ベルトの腕時計

腕時計には、金属製ベルトの他に革製や布製ベルトのものも多くあります。これらの素材の腕時計は、超音波洗浄機で洗浄するとベルトを傷める原因となる可能性があります。金属製のベルト以外は、それぞれの素材に合った方法でお手入れをするようにしましょう。

 

・腕時計の本体部分

腕時計を超音波洗浄機で洗浄したい場合、本体部分は水の中に入れないようにしましょう。防水タイプの腕時計なら大丈夫と思われがちですが、たとえ防水性能のあるものであっても、本体部分を水の中に入れないようにする必要があります。超音波洗浄機は、超音波の振動によって汚れを剥がし落とす仕組みになっていますが、この微細な振動によって洗浄槽内の水も分子が細かく分解されています。そのため、たとえ防水機能のある腕時計であっても、通常では内部に入り込まない水が本体の隙間から入り込んでしまう可能性があります。腕時計を洗浄する際には、ベルトを取り外してベルト部分のみを洗浄するか、腕時計専用のホルダーを使って本体部分に水がかからないような状態にしてから洗浄するようにしましょう。

 

・加工が劣化している宝石類、宝石が接着してあるアクセサリー

ダイヤモンドなどの宝石がついているアクセサリーなどの場合、宝石の留め方や状態によっても超音波洗浄機での洗浄に向いていない場合があるので、注意が必要です。

立て爪で宝石を留めてあるアクセサリーの場合は、爪が劣化していると超音波洗浄機の振動で宝石が外れてしまう場合もあります。また、接着剤で宝石を接着してある場合も、接着剤が劣化していると超音波洗浄機の振動によって宝石が取れてしまうこともあります。特に、「メレダイヤ」と呼ばれる小粒のダイヤモンドを敷き詰めた「パヴェ」と呼ばれるデザインのアクセサリーなどは、超音波洗浄機の振動によって宝石が取れてしまう可能性があります。そのようなデザインのアクセサリーを洗浄したい場合は、事前に状態をよくチェックしてから超音波洗浄機で洗浄するようにしましょう。心配な場合は、アクセサリーを購入した店舗でクリーニングをしてもらったり、ジュエリーショップで相談したりするのがおすすめです。

 

・傷がついているもの、ひびが入っているもの

眼鏡、アクセサリー、腕時計のバンドをはじめ、先述した超音波洗浄機で洗えるものであっても、傷がついていたりひびが入っていたりする場合は、超音波洗浄機で洗浄すると振動によってさらに傷が付いたりひびが広がってしまう恐れがあります。超音波洗浄機で洗浄する際は、お手入れしたいものの状態をしっかりと確認してから洗浄するようにしましょう。

超音波洗浄機の選び方

一見、機能性にあまり違いがないように見える超音波洗浄機ですが、各メーカーからは様々な超音波洗浄機が発売されています。ここでは、どのようなポイントから超音波洗浄機を選べば良いか紹介します。

・洗浄力(超音波強度)から選ぶ

超音波とは、人間の耳では聞き取ることのできない高周波(20kHz以上)の音波のことを指します。家庭用の超音波洗浄機の場合は40kHz前後のものが多く販売されていますが、モデルによってはもっと周波数の高いものや低いものもあり、この周波数の違いによって洗浄力も変わってきます。超音波洗浄機は、超音波の振動によって無数の気泡が発生し、その気泡が破裂するときの衝撃で汚れを剥がし落としてくれるという仕組みになっていますが、この時の周波数が低くなるほど発生する気泡は大きくなり、周波数が高くなるほど気泡は細かくなります。そのため、周波数が低いほど洗浄力は強くなりますが、同時に洗浄するものにダメージを与えてしまうことにもなります。逆に周波数が高くなると洗浄力は弱まりますが、洗浄するものへのダメージは少なくなります。一般的に、周波数が低く洗浄力の高い超音波洗浄機は工業用のものであることがほとんどなので、家庭用の超音波洗浄機を選ぶ場合は40~50kHz前後のものから選ぶことになります。これらの家庭用超音波洗浄機の周波数の差による洗浄力の違いはそこまで大きくはありませんが、洗浄力の高さを重視したい場合は周波数が低いもの、なるべくダメージを与えたくない場合は周波数の高いものを選ぶようにすると良いでしょう。

 

・サイズから選ぶ

普段何をお手入れしたいかによって、選ぶべき超音波洗浄機のサイズも変わってきます。指輪やネックレスといった小さなアクセサリーを洗いたいという場合は、小さなサイズの超音波洗浄機でも大丈夫ですが、大きめの眼鏡やサングラスを洗いたい場合や、プラスティックモデルを洗浄したいという場合は洗浄槽に入りきるか事前にチェックが必要です。

逆に、あまりサイズが大きいと、収納するスペースに困ってしまうこともあります。超音波洗浄機を購入する際は、お手入れしたいものの大きさと収納場所のバランスを考えて選ぶようにしましょう。

 

付属品から選ぶ

超音波洗浄機には、お手入れするものによって洗浄しやすいように付属品やアタッチメントがついているものもあります。具体的には、腕時計を洗浄するためのホルダーや洗浄槽に取り付けるカゴのほか、DVDやCD専用のホルダーなどがついている超音波洗浄機もあります。「ベルトだけ取り外せない腕時計を洗浄したいから腕時計用ホルダー付きのものが必要」「プラスティックモデルの細かいパーツを一気に洗浄したいから、洗浄カゴに入れて洗いたい」といったように、お手入れしたいものを洗浄しやすい付属品がついているかチェックしてから選ぶのがおすすめです。

 

お手入れのしやすさから選ぶ

超音波洗浄機を使う頻度が高い人は、本体のお手入れのしやすさも重要なポイントです。特に、使用後の排水のしやすさはお手入れのしやすさに影響してきます。

電源コードが取り外せるか、排水口や排水用のドレーンがあるか、といった点もチェックすると良いでしょう。また、フタが取り外せるタイプのものも排水がしやすく、お手入れが簡単になるポイントです。

 

・ついている機能から選ぶ

上述したポイント以外にも、超音波洗浄機はモデルによって機能性が異なっています。お手入れするものによって洗浄時間を変えるタイマーをセットできる機能や、電源の消し忘れを防止する自動停止機能、残り時間が分かるカウントダウン機能などがついているものもあります。特にタイマーをセットできるものは、洗浄したいものの汚れ具合によって洗浄する時間を変えることができるので便利です。

超音波洗浄機を使う際の注意点

難しい操作はない超音波洗浄機ですが、使用する際にはいくつかの注意点があります。

適切な量の洗浄水で洗浄する

どの超音波洗浄機にも、洗浄水を入れられる最高水位線が表示されています。それ以上の水を入れて使わないようにしましょう。洗浄水を入れすぎると、水があふれて感電や故障の原因になる可能性があります。

・洗浄水が入っていない状態で運転しない

洗浄水が入っていない状態で運転してしまうと、空焚きのような状態となり、本体の故障に繋がってしまいます。また、本体の中に入れているものが変質したり壊れたりしてしまう可能性もあるので、注意して使うようにしましょう。

連続して使用しない

洗浄したいものが多く、何回かに分けて使用する際には、連続して使わないようにしましょう。家庭用の超音波洗浄機の場合は、連続運転すると故障の原因になってしまう可能性があります。

ツインバードの超音波洗浄機
超音波洗浄器(EC-4548W)

インテリアに馴染む、ダイヤカットデザインの超音波洗浄機です。メガネやアクセサリー、時計のベルトなどに付いた汚れを、超音波の力で洗浄します。水と中性洗剤を入れてスイッチをONにするだけの簡単操作で、隙間に入り込んだ汚れを浮かし綺麗にします。