コーヒー粉の再利用方法11選

【この記事ではこんなことが分かります】

・コーヒー粉の再利用方法

  • 肥料として使う
  • 害虫対策として使う
  • 除草剤として使う
  • 脱臭剤として使う
  • 虫よけ、猫よけに使う
  • 掃除に使う
  • 洗剤として使う
  • 美容・お肌や髪のお手入れに使う
  • ハンドメイド作品に使う
  • 香りを楽しむ
  • 料理に使う

・コーヒー粉の乾燥方法

・コーヒー粉を再利用する際の注意点

コーヒー粉の再利用方法11選

コーヒーメーカーでコーヒーを淹れた後に残るコーヒー粉には、あまり知られていない多様な再利用方法があります。生活の様々な場面で活躍するので、そのまま捨ててしまうのはもったいないんです!ドリップ後に余ったコーヒー粉のほか、豆から挽いて粉にしてから時間が経ってしまったコーヒー粉や、賞味期限が切れてしまったコーヒー粉も、同じように再利用することができます。

ここでは、コーヒー粉を有効に再利用する11個のアイディアを紹介します。

  • 肥料として使う

コーヒー粉は、米ぬかなどの有機肥料と合わせた肥料として、ガーデニングや農作物を育てるときに使うことができます。ただし、発酵されていない状態のコーヒー粉をそのまま土や畑にまいてしまうと、肥料として効率よく植物や農作物に栄養を与えられないうえ、逆に有害な影響を与えてしまう可能性があるため注意が必要です。

そのため、コーヒー粉を肥料として使いたい場合は、あらかじめ他の材料とともに発酵させた「ぼかし肥料」にしてから土にまく必要があります。このぼかし肥料は、コーヒー粉の他に米ぬか、油かす、魚粉、骨粉、鶏糞といったといったものに発酵菌を混ぜて作ります。自宅でガーデニングをしている人や、家庭菜園をしている人におすすめの活用方法です。

 

  • 害虫対策として使う

コーヒー粉は上述した肥料とは違う方法で、家庭菜園やガーデニングに再利用することができます。家庭菜園やガーデニングをしている人にとって、ハダニやアブラムシ、ナメクジなどの害虫被害は悩みの種です。これらの害虫はコーヒー粉に含まれるカフェイン成分や匂いを嫌うため、コーヒー粉を土にまいておくだけで害虫が寄ってこなくなる効果があります。本格的な害虫対策には農薬や殺虫剤を使う必要がありますが、なるべく薬品を使わずに害虫対策をしたいという人にはおすすめの方法です。

 

  • 除草剤として使う

コーヒー粉に含まれるカフェインなどの成分は、植物の生長を妨げる働きもあります。そのため、家庭菜園で育てている野菜などの作物や草花の土にそのまま撒いてしまうのは良くありませんが、この働きを利用して雑草の除草剤として使うこともできます。雑草が生えてほしくない場所に撒いたり土に混ぜたりして使いますが、すでに生えている雑草を枯らす効果は期待できないため、長期的に撒いていく必要があります。

  • 脱臭剤として使う

コーヒーには脱臭効果があることは知っている人も多いかもしれません。コーヒー豆の脱臭効果は、焙煎したコーヒー豆の表面が「多孔質構造」となっていることによるものです。多孔質構造とは、細かい穴(孔)が多数空いている構造のことで、脱臭で有名な活性炭の効果も、この多孔質構造によって発揮されています。焙煎したコーヒー豆を粉にし、コーヒーを淹れたあとのコーヒーかすは、表面積が増えていると同時に水分を含むことによって活性炭よりもさらに強力な脱臭効果があると言われています。そのため、コーヒー粉を使えば様々な場面で嫌な臭いを脱臭してくれる効果を期待できます。

 

・トイレの脱臭に使う

コーヒーメーカーでコーヒーを淹れたあと、フィルターに残ったコーヒー粉をそのまま容器に入れてトイレに置いておけば、トイレの臭いの原因であるアンモニア臭を吸い取ってくれます。コーヒー粉が濡れたまま使用することになるので、毎日コーヒーを飲むという家庭の場合は、できたらコーヒーを淹れるたびに一日一回取り替えるのがおすすめです。

 

・臭いの気になる場所に置く

乾燥させたコーヒー粉をガーゼやコットンなどの袋に入れておくと、家の中の臭いが気になる場所に置いて脱臭することができます。布で袋を作るのが面倒な時は、出汁やお茶を沸かす時に使う不織布のパックなどを使えば、気軽に脱臭袋を作ることができます。このコーヒー粉の脱臭袋は、臭いの気になる靴箱や玄関、冷蔵庫の中などをはじめ、車内の臭いが気になる時にも活躍してくれます。

 

・ゴミ箱やオムツ入れ、三角コーナーなどに使う

コーヒー粉は、特にアンモニア臭などアルカリ性の臭いに効果があると言われています。そのため、嫌な臭いのするゴミ箱や使用済みのオムツ入れ、生ごみを溜めておく三角コーナーなどに効果を発揮します。生ごみには直接コーヒー粉を振りかけたり、蓋つきのゴミ箱の場合は蓋の裏側にコーヒー粉を詰めた脱臭袋を張り付けておいたりすると、ゴミの臭いをコーヒー粉が吸い取って脱臭してくれます。

 

・魚焼きグリルや電子レンジの臭いに

コーヒー粉は生臭いにおいがこもりやすい魚焼きグリルや電子レンジの脱臭にも役立ちます。コーヒーを淹れた後のコーヒー粉出がらしを魚焼きグリルの受け皿に広げ、5分ほど加熱すると生臭い魚の臭いもしっかり吸収してくれます。そのまま乾いたコーヒー粉を受け皿に入れておけば、グリルを使うたびに脱臭してくれるため、とても便利です。

魚焼きグリルと同じく、毎日のように使う電子レンジも食品の臭いがこもりやすい場所です。コーヒーを淹れたあとのコーヒー粉を耐熱容器に入れてレンジで数分加熱し、しばらく庫内に放置しておけばレンジ内の臭いもスッキリ吸い取ってくれます。

 

・臭いの取れない鍋などの脱臭に

カレーなどスパイスの多い料理や魚料理などを作った後のお鍋は、しっかり洗っても臭いがついて取れないことがあります。このような時は、鍋に水を張ってコーヒー粉を振り入れ、煮立たせてからしばらく放置しておきましょう。その後水洗いすれば、こびりついた強い臭いも気にならなくなります。

 

・においがついて取れない保存容器の脱臭に

瓶やタッパーなど、食べ物のにおいがついてしまった保存容器の脱臭にもコーヒー粉を活用することができます。においのついた容器にコーヒー粉を振り入れて蓋をし、しばらく放置したあと洗い流します。食品に触れる保存容器に、強い薬剤や洗剤を使うことなく脱臭できるので安心です。

 

・灰皿に入れてタバコの脱臭に使う

乾かしたコーヒー粉を灰皿に広げて敷けば、タバコの臭いを吸収してくれる役割も果たしてくれます。タバコの吸い殻をコーヒー粉に押し付けると、火も消しやすいうえに脱臭効果もあるため、家でタバコを吸う人や家族に喫煙者がいる人にはおすすめです。

  • 虫よけ、猫よけに使う

コーヒー粉をガーデニングや家庭菜園の土に撒くことによって害虫対策になるのと同様に、コーヒーの香り自体にも防虫効果があります。耐熱容器に乾燥させたコーヒー粉を入れてマッチなどで火をつけると、コーヒー粉が燃えた煙が蚊取り線香のような役割をしてくれます。室内で炊くと臭いが部屋に充満してしまうので、キャンプやバーベキューなどのアウトドアで試してみると良いでしょう。

また、虫だけでなく、猫もコーヒーの香りが苦手と言われています。野良猫のフン被害に困っている時などは、庭にコーヒー粉を撒いておくだけで猫が近寄らなくなる効果があります。

 

  • 掃除に使う

天然の油分を含むコーヒー粉は、キッチンや室内の掃除にも活躍してくれます。

 

・フローリングのツヤ出しに

乾燥させたコーヒー粉を薄手の布袋や使わないストッキングなどに入れて、フローリングを掃除したあとに床を磨くと、ワックスをかけたようなツヤが出ます。

 

・排水溝やシンクの汚れ

コーヒー粉をスポンジにつけてシンクや排水溝の掃除をすると、ぬめりや汚れをスッキリと落としてくれる効果があります。お茶や出汁を入れる不織布バッグがあれば、バッグにコーヒー粉を詰めてお掃除するのもおすすめです。掃除した後はそのまま捨てることができるため、後片付けも楽になります。

 

  • 洗剤として使う

・汚れた食器やフライパンに

食器やフライパンなどを洗う際、洗剤の代わりにコーヒー粉で洗っても汚れをスッキリと落とすことができます。特に、油がべったりとついたフライパンや食器などは、コーヒー粉を入れて油汚れと馴染ませてから拭き取ると、しっかりと油を吸い取って汚れを落としてくれます。また、粒子の細かいコーヒー粉は、研磨剤のような役割も果たしてくれます。洗面所やお風呂の鏡、シンクなどをコーヒー粉の入ったティーバッグなどで磨くと、水垢をきれいに落としてピカピカにしてくれます。

 

・揚げ物の油を廃棄する時に

揚げ物などをして出た油を捨てたいときは、市販の油を固めるための凝固剤を使ったり、新聞紙などに吸わせたりしてから廃棄する必要があります。コーヒー粉は、このような油の凝固剤としても代用することができます。この効果は、乾燥させたコーヒー粉を使用済みの油に入れてかき混ぜることでコーヒー粉が油を吸収し、凝固剤と同じような働きをしてくれることによるものです。油が吸着したコーヒー粉は、そのまま新聞紙などに包んでゴミ袋に捨てれば、環境に優しい方法で油を処理することができます。

 

  • 美容・お肌や髪のお手入れに使う

粒子が細かく、汚れを落とす効果のあるコーヒー粉は、美容面においても活用することができます。

 

・石鹸にする

石鹸を自作できることはよく知られていますが、コーヒーを飲んだ後のコーヒー粉を石鹸に入れることによって、スクラブ効果(細かい粒子で肌の角質や汚れを取り除く効果)がありつつも肌に優しい石鹸を作ることができます。また、コーヒー粉には臭いを吸収してくれる効果もあるため、料理をする時にニンニクや玉ねぎ、魚など臭いの強い食材を扱って指先に臭いが付いてしまった時などは、このコーヒー粉石鹸で洗うことによって脱臭効果も期待できます。

コーヒー粉石鹸を作るには、苛性ソーダと好みの油脂(オリーブオイル、ココナッツオイル等)を使って作る方法と、グリセリンを使って作る2種類の方法がありますが、初めての人でも自宅で手軽に作れるのはグリセリンを用いて作る方法です。

グリセリンを使ったコーヒー粉入り石鹸の作り方はとても簡単です。グリセリンを湯煎で溶かしてコーヒー粉を混ぜ、好みの型に入れて固まったら完成です。保湿力を高めたい場合は、溶かしたココナッツオイルやホホバオイル、シアバターなどを少し加えても良いでしょう。また、グリセリンとコーヒー粉を混ぜる際、好きな香りのアロマオイルや着色料などを入れたりしても、好みの石鹸を楽しく作ることができます。

 

・ボディスクラブにする

コーヒー粉は、細かい粒子状という特徴を活かしてボディスクラブに再活用することもできます。コーヒースクラブは、コーヒー粉とオリーブオイルを1:1の割合で混ぜるだけで完成するので、家にある材料だけでとても簡単に作ることができます。好みに応じて、混ぜるオイルの種類を変えたり、保湿効果のあるハチミツなどを混ぜたりしても良いでしょう。

完成したコーヒーボディスクラブを角質やざらつきの気になる部分に載せ、優しく滑らすようにマッサージしてから洗い流すと、ピーリングオフ効果でつるつるのお肌にしてくれます。

 

・頭皮や髪の毛のお手入れに使う

コーヒー粉は、お肌だけでなく頭皮や髪の毛を美しく保つためのお手入れにも活用できます。コーヒーに含まれるカフェイン成分は頭皮の血行を促進する働きがあるため、抜け毛や白髪の予防などへの効果を期待できます。

普段使っているシャンプーにコーヒー粉を混ぜていつも通りにシャンプーするだけで、スクラブ効果で頭皮の毛穴の汚れをすっきりと落としてくれるだけでなく、コーヒー粉のカフェイン成分の働きによって美しい髪の毛の再生を促してくれます。

 

  • ハンドメイド作品に使う

 

・脱臭袋

④脱臭剤として使う でも紹介したように、コーヒー粉を乾燥させて袋に入れておけば、家の中の臭いが気になる場所に置いておくだけで、気になる臭いを吸収してくれます。手軽に不織布のバッグなどに入れておくだけでも十分ですが、お気に入りの生地を小袋にして中にコーヒー粉を詰めたり、シンプルにリネンの小袋に入れて口を麻紐で結んでみたりと、お洒落なサシェのようにしてみてもインテリアに馴染む脱臭剤になります。少しのコーヒー粉でいくつかの脱臭袋を作ることができるので、ちょっとしたプレゼントにもおすすめです。

 

・コーヒー染めに使う

コーヒー染めとは、コーヒーを淹れたあとに残ったコーヒー粉を煮出し、その液で布地や洋服、その他小物などを染めることです。コーヒー染めをした生地は淡い茶色に染まるので、ナチュラルな雰囲気やアンティーク調の風合いが好きな人におすすめです。お気に入りだったけれど飽きてしまった洋服や小物をコーヒー染めにすることで、新たな魅力を感じられるようになるかもしれません。また、布だけに限らず、画用紙や和紙などの紙素材にもコーヒー染めをすることができます。コーヒー染めをした紙はアンティークな雰囲気たっぷりの古紙のような風合いに仕上がります。

 

・洋服や布小物、毛糸などの繊維をコーヒー染めする方法

材料:ドリップ後のコーヒー粉、牛乳、水、色止め用のミョウバン(または塩)

バケツや大きめのボウルなどに牛乳と水を1:1の割合で入れ、染めたいお洋服や小物を浸ける。1時間以上経ち布地にムラなく牛乳と水が染み込んだら、洗い流さずに絞ります。風通しの良い場所で陰干しして染めたいものが乾いたら、染めるためのコーヒー液を用意します。染めたいものの量や大きさにもよりますが、1~2リットルのお湯に40~50g程度のコーヒー粉を入れて煮立てます。10分ほど煮立てて濃いコーヒー抽出液が出来上がったら、ザルでコーヒー粉を濾します。その後、染めたいものをコーヒー抽出液に入れ、さらに10分ほど煮立てていきます。この時、抽出液の濃さと染めたいものを煮る時間の長さによって出来上がりの色の濃さも変わってくるため、好みの色になったら火を止めましょう。その後、色止めするためにミョウバンまたは塩を加えて溶かし、さらに煮立てます。10~20分ほど煮たら火を止め、染めたものを取り出して流水ですすいで水洗いします。絞ってから干して乾いたら完成です。

乾いたものを見てみてまだ色が薄かった場合は、上記の工程を何度か繰り返して好みの濃さになるまで染めていきましょう。洋服やハンカチ、布製のバッグなどの他にも、最近ではスニーカーをコーヒー染めする人も増えています。飽きてしまったスニーカーも、コーヒー染めをするとヴィンテージ感が増し、また新しくお気に入りの一足になるかもしれません。また、コーヒー染めは色合いを変えるだけでなく、シミなどがついてしまった洋服や小物、靴などの汚れを目立たなくしてくれるというメリットもあります。

 

・画用紙や和紙など紙類をコーヒー染めする方法

 材料:ドリップ後のコーヒー粉、水

ドリップ後のコーヒー粉を煮出したコーヒー抽出液をバットなどに入れ、染めたい紙を液に漬けます。数分漬けてみて、好みの色合いになったら取り出し、自然乾燥またはドライヤーなどで乾かします。抽出液に漬ける前に、紙をくしゃっと丸めてシワをつけてから染めると、ムラが出てよりレトロ感のある風合いに仕上がります。インテリアやハンドメイド作品、撮影の小道具などにもおすすめです。

 

・ピンクッションに

コーヒー粉を使ったハンドメイドとしておすすめなのが、ピンクッションです。ピンクッションとは裁縫する際に針を刺しておく針山のことですが、このピンクッションの中身にコーヒー粉を詰めておくと、コーヒー粉の油分のおかげで針が錆びにくくなり、針の滑りも良くなるというメリットがあります。

作り方は、適当な大きさ(10センチ前後)の好みの布を2枚用意し、中表にして周りを縫ったら、中によく乾燥させたコーヒー粉を詰めて口を閉じるだけで完成です。ココットなどのケースに針山を詰めるタイプのピンクッションを作りたい場合は、容器の大きさに合った大きさの布を円形に切り、周囲をぐし縫いしたらコーヒー粉をのせ、糸を引き絞って丸めていきます。形を丸く整えたら、ココットなどの容器に詰めて完成です。少しのハギレがあれば簡単に作れるので、ハンドメイドが趣味のお友達へのちょっとしたプレゼントなどにもおすすめです。

 

  • 香りを楽しむ

 

・茶香炉で焚く

コーヒーが好きな人は、コーヒーを淹れたときの香りを嗅ぐと何とも言えずほっとした気分になるという人も多いのではないでしょうか。実際に海外の研究によると、コーヒーの香りを嗅ぐとリラックスできたり、集中力が高まったりするという研究結果が発表されています。コーヒーをドリップした時やコーヒーを飲むときには、味はもちろんその香りも同時に楽しむことができますが、「茶香炉」を使えばコーヒーを飲まなくても香りを楽しむことができます。

茶香炉とは、茶葉を熱することによってお茶の香りを楽しむための香炉です。受け皿に茶葉を置いて下からキャンドルなどで温めると、部屋中にお茶の香りが広がります。この茶香炉に、茶葉の代わりに乾燥させたコーヒー粉を載せれば、部屋中がコーヒーの香りに包まれます。コーヒーを飲むのは控えたいけれどリラックスしたい時、コーヒーは味よりも香りのほうが好き、という人にもおすすめです。

 

・キャンドルに使う

上述した茶香炉と似ていますが、コーヒー粉を入れたキャンドルもコーヒーの香りを楽しめるアイディアです。使わなくなったキャンドルや古くなったろうそくを溶かし、コーヒー粉と混ぜて好みの容器や型に入れて固めれば、簡単にコーヒー入りのキャンドルを作ることができます。キャンドルの炎とコーヒーの香りで、よりリラックス効果を感じることができるでしょう。

  • 料理に使う

・お菓子作りに

美味しくコーヒーを飲んだあとは、残ったコーヒー粉を料理に使うことによって余すことなくコーヒー粉を再活用することができます。クッキーやマフィンなどのお菓子を作るとき、材料を混ぜるタイミングでコーヒー粉を適量混ぜ込み通常通りに焼くだけで、ほんのりコーヒーの良い香りのするお菓子を作ることができます。

 

・燻製に使う

ドリップ後のコーヒー粉は、スモークチップのように使うこともできるため、様々な材料で燻製料理を作ることも可能です。

よく乾燥させたコーヒー粉を使い、通常のスモークチップと同様に火をつけて燻製するだけで、おつまみにぴったりの美味しい燻製料理が完成します。卵やチーズ、ナッツやベーコンのほか、ちくわやかまぼこといった練り物など、あらゆる材料で燻製することが可能です。普段コーヒーを飲む人なら、わざわざスモークチップを購入しなくても手軽に燻製を楽しむことができるのが魅力です。

コーヒー粉の乾燥方法

ここまで、コーヒー粉の様々な活用方法を紹介してきました。ドリップ後の湿った状態のまま活用できるアイディアもありますが、多くはしっかりと乾燥させたコーヒー粉が必要になります。コーヒー粉をしっかりと乾燥させるためには、以下のような方法で乾燥させるようにしましょう。

・自然乾燥

時間はかかりますが、手間のかからない乾燥方法です。

新聞紙やキッチンペーパーに湿ったコーヒー粉を広げ、なるべく湿度の少ない場所で乾燥させます。屋外で乾燥させると、室内よりも早く乾かすことができますが、風でコーヒー粉が飛ばされやすいため注意しましょう。自然乾燥させる場合は、気温や湿度にもよりますが、半日から一日で乾燥させることが可能です。乾燥させたコーヒー粉を触ってみて、まだ湿っている部分がある場合は、全体をかき混ぜて時間を置き、完全に乾かすようにしましょう。

 

・電子レンジで乾燥させる

耐熱容器にコーヒー粉を入れて広げ、電子レンジで1~2分ほど加熱します。この時コーヒー粉を入れる容器は、なるべく平らなものを選んだほうが早く乾燥させることができます。加熱したら容器を取り出し、スプーンなどで全体をかき混ぜてから再度30秒ずつ加熱していきます。この作業を繰り返し、コーヒー粉の湿り気が無くなってサラサラになったら完了です。乾燥後は、熱が冷めてから使うようにしましょう。

この方法は、コーヒー粉の活用法④でも紹介したように、加熱するだけで電子レンジの脱臭にもなります。電子レンジの臭いが気になっている時には、こちらの方法で乾燥させると一石二鳥です。

 

・フライパンで乾燥させる

コーヒー粉の量がそこまで多くない場合は、フライパンでから炒りする方法もおすすめです。フライパンに湿ったコーヒー粉を入れ、焦げないように弱火で炒めていきます。コーヒー粉の湿り気がなくなり、サラサラになったら完了です。

コーヒー粉を再利用する際の注意点

生活のあらゆる場面で活躍してくれるコーヒー粉ですが、再利用する際にはいくつか注意する点があります。注意する点に気をつけて、エコな生活を楽しみましょう。

 

・濡れた状態で使う場合には、カビに気をつける

コーヒー粉の脱臭効果は先述した通りですが、コーヒー粉は乾燥している状態よりも濡れている状態のほうがより脱臭効果があるとされています。そのため、トイレや冷蔵庫の脱臭のためにコーヒー粉を置く際は、ドリップ後の濡れたコーヒー粉をペーパーフィルターに入れたまま活用する人もいます。しかし、濡れた状態のコーヒー粉にはカビが発生しやすく、不衛生になってしまいます。濡れた状態のコーヒー粉を使用する場合は、カビが生える前に一日おきに取り換えるようにしましょう。

また、コーヒー粉は害虫対策や雑草対策にも活用できるため、庭や花壇に撒こうと考えている人もいるかもしれません。土に撒くなら濡れたままのコーヒー粉でも大丈夫と思われがちですが、やはり湿ったままのコーヒー粉を土に撒いてしまうのもカビが生える原因になってしまいます。害虫対策や雑草対策のために活用する場合も、必ず乾燥させてから使うようにしましょう。

 

・乾燥不足に注意

コーヒー粉を乾燥させるには、自然乾燥のほか電子レンジやフライパンで乾燥させる方法がありますが、特に脱臭用に布袋などに詰めて使用する際には、完全に乾燥させてから使うようにしましょう。

家の臭いが気になる場所は、玄関や靴箱といった湿気が溜まりやすい場所でもあります。そのような場所にコーヒー粉の乾燥が不十分な状態で袋に詰めて置いておくと、せっかくの脱臭袋にカビが生えてしまう可能性があります。コーヒー粉を再利用する時は、しっかりと乾燥できているか確認してから活用するようにしてください。

 

・肌に触れる使い方をする際はパッチテストをする

コーヒー粉は再利用方法⑧でも紹介したように、お肌や髪の毛のお手入れにも活用できる優れものです。ただし、コーヒーボディスクラブなど肌に触れる使い方をする場合は、事前にパッチテストをして大丈夫かどうか確認してから使用するようにしましょう。敏感肌の人のほか、肌の調子が悪いときや体調があまり良くない時は、コーヒーの成分で肌が炎症を起こしてしまう可能性があります。特に、顔にボディスクラブを使いたい時は、皮膚の薄い目の周りなどは避けるようにしましょう。

 

・コーヒー粉を排水溝に流さない

食器やフライパンを洗う際にコーヒー粉を使うと、油汚れなどもスッキリ落としてくれると紹介しましたが、洗剤代わりにコーヒー粉を使用したあとは排水溝に流さないように注意しましょう。コーヒー粉を大量に排水溝に直接流してしまうと、詰まりの原因になってしまうことがあります。

 

・効果は永続的ではない

先述したように、湿った状態のコーヒー粉を脱臭に使う場合は、カビが生えてきてしまう可能性もあるので2~3日が限度です。一方、完全に乾燥させたコーヒー粉を使う場合は、脱臭効果は1週間~1ヵ月程度とされています。環境によって脱臭効果の続く期間には差がありますが、効果は永続的に続くわけではないため、しばらく時間が経ったら取り替える必要があります。