電気ケトルの特徴とメリット、気持ちよく使うための掃除方法とは?

【この記事ではこんなことが分かります】

・電気ケトルとは?

・電気ポットとの違い

・電気ケトルと電気ポットのメリット・デメリット

・選び方のポイント

・電気ケトルの汚れについて

・電気ケトルのお掃除方法

電気ケトルとは

電気ケトルとは、少量(概ね1リットル以下)のお湯を沸かすための小型の家電です。お茶やコーヒーを淹れるときやカップ麺を作りたい時などに、必要な量だけ素早くお湯を沸かせる便利なキッチングッズです。

お湯を沸かす家電といえば電気ポットを思い浮かべる人も多いかと思います。電気ケトルと電気ポットには、主に容量の大きさと保温機能の有無に違いがあります。電気ケトルのお湯を沸かせる容量は1リットル程度のものが多く、大容量と謳われるものでも1.8リットル程度までのものがほとんどです。また、電気ケトルには基本的に保温機能はついていないため、お湯を沸かしたらすぐ使い切るのが前提となっています。

一方、電気ポットは電気ケトルと比べると容量が大きいものが多いのが特徴です。2リットル~4リットル程度の容量を備えているものが多く、中には5リットル以上のお湯を沸かせる大容量タイプのものもあります。また、電気ポットには保温機能がついているため、沸かしたお湯を温かいまま保温しておくことが可能になっています。

電気ケトルと電気ポットの特徴・違い

「お湯を沸かすための家電」という点では電気ケトルと電気ポットは同じですが、それぞれの特徴が異なるため、家族構成やライフスタイルによってどちらのほうが使いやすいかは変わってきます。ここでは、それぞれの特徴と両者の違いを紹介します。

電気ケトル

容量

電気ケトルは、容量500ミリリットル~1リットル程度のものが多く販売されており、大容量とされるタイプの中には1.8リットル程度の容量のものもあります。そのため、一杯分のお茶やコーヒーを淹れることが多いという人や、カップ麺を作ることが多いという人に向いています。一人暮らしの人や二人暮らしの家庭に向いていると言えるでしょう。

保温機能

基本的に、保温機能がついている電気ケトルはあまり多くありません。これは、電気ケトルはその場で使い切るための少量のお湯を沸かすことを目的としているためです。中には沸騰後1時間程度は冷めないようにある程度保温できるものも登場していますが、電気ポットと比べると保温機能のついた電気ケトルは選択肢が少ないのが現状です。

温度調節

従来の電気ケトルは温度調整のできるタイプのものはあまり多くありませんでしたが、最近では10℃刻みで温度調整をできるものから1℃刻みで温度調整ができるタイプのものまで登場しており、より幅広い用途で使えるようになってきています。

電気ポットのほうが温度調整可能なものが多いですが、飲み物によって温度を変えたい人は温度調節可能な電気ケトルを選ぶようにしましょう。

電気代

使用する回数にも左右されますが、電気ケトルでお湯を沸かすのにかかる電気代は、電気ポットよりも低い傾向にあります。一日にお湯を使う回数がそこまで多くないという人は、電気ケトルを選んだほうが電気代を節約できるでしょう。

電気ポット

容量

電気ポットの容量は、1リットル~5リットル程度と幅広くなっているのが特徴です。さらに、容量が4~5リットルあたりになると「大容量」と表示されるモデルが多くなってきます。

家族の人数が多く一日に何度もお湯を使う家庭や、来客が多く大人数にお茶を淹れる必要がある場合などは電気ポットが便利です。

保温機能

電気ポットと電気ケトルの大きな違いのひとつは、保温機能がついているかどうかです。電気ケトルは保温機能がないものが多かったり、あっても1時間程度と短い時間のものが多かったりしますが、電気ポットは2時間以上保温できるものがほとんどです。

ミルクを飲む赤ちゃんのいる家庭は、一日に何度もお湯でミルクを作る必要があるため、ミルクを作る温度でお湯を保温しておけばすぐにミルクを作ることができて便利です。

温度調節

電気ポットの多くは温度調節が可能です。10℃刻みで温度調整をできるものが多いため、一日を通してお茶、コーヒー、紅茶など色々な飲み物を淹れることが多い家庭に向いています。

電気代

どの程度の時間保温しておくかなどにも左右されますが、一般的には電気ポットは電気ケトルよりも長時間保温することが多く、また沸かすお湯の量が多いため、電気代は高めになる傾向にあります。電気代をなるべく抑えたいという人は、電気ポットよりも電気ケトルを選ぶほうがおすすめです。

電気ケトルと電気ポットのメリット・デメリット

先述したように、電気ケトルと電気ポットには様々な違いがあります。それぞれにメリット・デメリットがあるので、電気ケトルを購入する際にはしっかり確認しておくようにしましょう。

 

【電気ケトルのメリット】

欲しいときに欲しい分のお湯がすぐ沸かせる

電気ケトルの一番のメリットは、何といってもお湯が必要になった時にすぐに手軽にお湯が沸かせるところです。お茶やコーヒーを一杯淹れる程度のお湯の量だったら、1分かからずに沸かせることのできる電気ケトルもあります。1リットルの水を沸騰させる場合で考えても、電気ケトル、電気ポット、やかんのうち一番早いのは電気ケトルです。何よりもまず手軽にお湯を沸かしたいという人は、電気ケトルがおすすめです。

 

安全にお湯を沸かせる

電気ケトルは火を使わずにお湯を沸かせるので、安全性が高いのもメリットです。また、沸騰したら自動的にスイッチオフするようになっているため、お湯を沸かしている間に目を離していても吹きこぼれる心配がないのもメリットです。

 

持ち運びしやすい

電気ケトルは、やかんよりもコンパクトで持ち手がついている形状になっているため、持ち運びしやすいというのもメリットです。キッチンでお湯を沸かし、リビングにそのまま持って行くという使い方をしたい時に重宝します。

 

消費電力が少ない

電気ケトルは沸かすお湯の量もそれほど多くなく、保温することもあまりないため、消費電力が少ないというのも魅力です。

 

おしゃれなデザインのものが多い

キッチンやキッチンカウンターに出しっぱなしにしておくことが多い電気ケトルは、インテリアにこだわりのある人ならデザインもおしゃれなものを選びたいという人もいると思います。電気ケトルには、シンプルでスタイリッシュなデザインのものから、カラフルな北欧風のものまで多様なデザインが展開されています。自宅のキッチンインテリアに合う電気ケトルを探してみると、キッチンで過ごす時間も楽しいものになりそうです。

 

【電気ケトルのデメリット】

一度にたくさんのお湯を沸かすことができない

電気ケトルは、1リットル以下程度の量のお湯を沸かすことが前提となっています。最大でも1.8リットル程度が限度となるため、たくさんのお湯が必要になる場合には使いにくさを感じるでしょう。家族が多い家庭や来客の多いお家などは、電気ケトルより電気ポットのほうがおすすめと言えます。

 

保温機能がついているものが少ない

最近では保温機能がついている電気ケトルも増えてきていますが、まだ保温機能つきケトルは電気ポットほど多くないのが現状です。また、保温機能がついているとしても、最長でも1時間程度のものが多いため、時間が経ってからまた熱いお湯が必要という場合には再沸騰させる必要があります。

 

転倒ややけどの危険がある

電気ケトルは、形状によっては転倒の恐れがあるため、火傷などに注意が必要となることがあります。特に小さな子供がいる家庭の場合は、熱くなったケトル本体に触ったり、お湯が沸騰した際に出てくる蒸気に触ってしまったりすることのないように気をつけなければいけません。転倒しても中のお湯がこぼれにくい転倒ロック機能や、お湯が沸騰した際に蒸気が出にくい蒸気レスタイプの電気ケトルも発売されているので、やけどや怪我の心配があるときはそのような機能のついたものを選ぶのがおすすめです。

 

【電気ポットのメリット】

一度にたくさんのお湯が沸かせる

電気ポットの一番のメリットは、一度にたくさんのお湯が沸かせる点です。電気ケトルが1リットル程度の容量が多いのに対して、基本的に電気ポットは2リットル以上の容量があります。4~5リットル程度の大容量のものもあるので、家族の人数が多い場合やお客さんの多くお茶などをたくさん準備する必要があるとき、赤ちゃんがいてミルクを作る必要のある家庭などにおすすめです。

 

保温ができる

一度にたくさんのお湯が沸かせるのと同時に、沸かしたお湯を保温しておけるのも大きなメリットの一つです。電気ケトルの場合は一度お湯を沸かして使ったら再度沸騰させる必要がありますが、電気ポットの場合はたっぷりのお湯を保温しておけるため、必要な時にすぐお湯を使えます。

 

温度調整ができる

電気ポットは沸騰したお湯だけでなく、40℃前後~100℃近くまで温度設定ができるのも魅力です。お湯を沸かして淹れる飲み物はコーヒー、紅茶、日本茶など様々なものがありますが、それぞれ最も適したお湯の温度は異なります。紅茶や玄米茶、ほうじ茶などは一般的には95℃~沸騰したお湯で淹れるのが適していますが、コーヒーは80~90℃前後、日本茶の中でも玉露などは60℃前後の低めのお湯で淹れるのが最も美味しく味わえる温度と言われています。いろいろな種類の飲み物を飲みたい人は、温度調整ができる電気ポットを選ぶのがおすすめです。

 

【電気ポットのデメリット】

お湯を沸かす時間がかかる

電気ポットでお湯を沸かす場合、電気ケトルと比べると時間がかかってしまうのがデメリットのひとつです。お茶やコーヒーを淹れるときや、カップ麺やスープなどをすぐ作りたい時など、何よりもまず手軽にお湯を沸かしたいという時にはやや不便に感じてしまうかもしれません。

 

電気代

電気ポットは、電気ケトルと比べるとやや電気代が高くなってしまうのもデメリットと言えます。一人暮らしの人など、あまり頻繁にお湯を沸かすことはないという人は、電気ケトルのほうが電気代を抑えることができるでしょう。

 

持ち運びしにくい

電気ポットは、容量が大きいこともあり、重くて持ち運びには向いていません。キッチン以外に持ち運んで使いたいことが多い場合は、電気ケトルのほうが向いているでしょう。また本体が重いと、余ったお湯を捨てたり内部を洗浄する時にもお手入れがしにくかったりするため、子供や高齢の人には扱いにくいこともあります。

電気ケトルの選び方のポイント

この様に、電気ケトルには様々なメリットとともにデメリットもあるため、選ぶ際にはどのようなポイントを重視するかが大切です。ここでは、電気ケトルを選ぶときにポイントを紹介します。

容量から選ぶ

電気ケトルには様々な容量のものがありますが、0.8リットル~1リットル程度のものが最も多く発売されています。この程度の容量ならコーヒー2~3杯分やカップ麺などにも十分に対応することができますが、毎朝コーヒーを一杯淹れるだけなのか、カップ麺を二人分作る頻度が高いかなど、用途によって必要になってくる容量は変わってきます。電気ケトルの容量は最大でも1.8リットル程度なので、一日の間にどの程度の量のお湯をどのくらいの頻度で使うのか考え、適切な容量の電気ケトルを選ぶようにしましょう。

 

沸騰スピードから選ぶ

電気ケトルの購入を検討している人は、なるべく手軽にお湯を沸かしたいと考えている人が多いと思います。お湯が沸騰するまでの時間は、電気ケトルの消費電力によって変わってきます。消費電力が大きいものの方が素早くお湯を沸騰させることができますが、他の複数の家電と同時進行で使うと、ブレーカーが落ちてしまうこともあります。自宅で使える電力と、電気ケトルの消費電力のバランスを見て選ぶようにしましょう。

 

保温機能の有無

一般的に電気ケトルには保温機能がついているものはあまり多くありませんが、最近では1時間程度の保温機能がついているタイプのものも販売されています。保温機能がついていると、残ったお湯を再沸騰しなくても熱さをキープしておけるため、何回かに分けてお湯を使いたい時に便利です。

 

温度設定機能の有無

保温機能と同じく、最近では温度設定のできる電気ケトルも増えてきています。先述したように、コーヒーや紅茶、日本茶などの飲み物は種類によって淹れるのにもっとも適した温度が異なります。温度設定の機能がない場合は、一度沸騰させた後に希望の温度まで冷めるのを待たなければいけませんが、温度設定機能が付いていれば好みの温度になるまで待っていれば良いだけなのでとても便利です。色々な種類の飲み物を飲みたいという人や、家族でよく飲む飲み物の種類が異なるという家庭におすすめです。

 

安全機能

電気ケトルは火もガスも使わずにお湯を沸かすことのできる比較的安全な家電ではありますが、お湯を使う以上は火傷などの危険性があります。特に小さな子供がいる家庭では、安全性を守る機能のついた電気ケトルを選ぶのがおすすめです。電気ケトルについている安全設計機能としては、以下のようなものがあります。

 

転倒湯漏れ防止機能ケトル本体を誤って倒してしまっても、中のお湯が漏れるのを最小限に防いでくれる機能です。小さな子供のほか、室内でペットを飼っている家庭でも安心してお湯を沸かすことができます。

空焚き防止機能ケトルの中身が空もしくは水がごく少量しか入っていないときにスイッチが入ってしまった場合、自動的にスイッチをオフにして空焚きになってしまうのを防ぐ機能です。電気ケトルを空焚きしてしまうと、底面が焦げるなどして故障の原因となるほか、発煙などの可能性もあります。多くの電気ケトルには空焚き防止機能がついていますが、安価な商品のものにはついていない可能性もあるため、確認しておくのが良いでしょう。

 ・蒸気レス設計…通常の電気ケトルは、沸騰すると蒸気孔から高温の蒸気が出てきます。蒸気レス設計の電気ケトルは、沸騰時にその蒸気を内部でキャッチして外に出さない仕組みになっているため、熱い蒸気に触れて火傷をする心配が少なくなります。

二重構造…多くの電気ケトルで採用されている二重構造は、内部でお湯が沸騰して熱くなっても、ケトル本体の外側に熱を伝えにくくしてくれる設計です。沸騰時に本体に触れても火傷の心配が少ないため、子供が使うときにも安心です。

 

・デザインから選ぶ

最近では、実用性だけでなく、キッチンのインテリアとしてもお洒落なデザインの電気ケトルが増えてきています。本体の素材もステンレスやガラスなど様々なものがあり、色も定番の黒や白だけでなく、カラフルで可愛らしいデザインのものも販売されています。シンプルなものやスタイリッシュなデザイン、北欧風など、好みに合ったデザインから選ぶのもおすすめです。

 

お手入れのしやすさ

電気ケトルは基本的にシンプルな構造であるため、お手入れもそれほど複雑ではありません。特に洗いやすさを重視する場合は、蓋が取り外せるタイプのものや、蓋の間口が広いものを選ぶとお手入れがしやすいでしょう。また、コーヒーのドリップに向いている注ぎ口が細くなっているタイプは、注ぎ口部分が洗いにくくなっています。デザイン性と同時に、お手入れのしやすさも考慮して選ぶと良いでしょう。

電気ケトルの汚れについて

電気ケトルには水しか入れないため、お手入れしたり洗ったりする必要はないと思っている人もいるかもしれません。しかし、電気ケトルをしばらく使っていると、意外と汚れが蓄積していってしまいます。

電気ケトルにつく主な汚れは、「水垢」です。水垢とは、水道水に含まれるカルシウムやマグネシウムなどのミネラル分が蓄積した汚れです。水垢を放置していると、白っぽい汚れが蓄積されてこびりついてしまい、汚れを落とすのが難しくなってしまいます。この白っぽい汚れの他に、黒っぽい点などが特に底面についているのが気になる場合もありますが、ケトルの内側につくこれらの汚れはどれも水道水に含まれるミネラル成分によるものです。

水垢はカビなどと異なり人体に害のあるものではありませんが、水垢が溜まってしまったケトルを使っているとお湯に臭いがついたりお茶などの風味が損なわれてしまったりします。安心して美味しい飲み物を飲むためにも、定期的に電気ケトルのお手入れをするようにしましょう。

電気ケトルのお掃除方法

電気ケトルの毎日のお手入れは、それほど複雑なことはありません。残ったお湯は捨て、内側は柔らかいスポンジなどで洗って自然乾燥させておきましょう。注ぎ口にフィルターが付いているタイプのものはフィルターを外してから洗い、自然乾燥させてから本体に戻すようにします。本体の外側や、電源コードのついている電源ベース部分などは、よく絞った布巾などで拭きとるようにしておきます。

また、電気ケトルの主な汚れである水垢汚れが気になるときは、水とクエン酸さえあれば簡単にお手入れすることができます。まず、電気ケトルに満水表示部分まで水を入れ、水の容量に応じてクエン酸を大さじ1~2杯を入れます。その後電源を入れてお湯を沸騰させ、そのまま1~2時間ほど放置します。最後にお湯を捨て、水ですすげばお手入れ完了です。

このクエン酸洗浄は月1回程度の頻度で行うのがベストですが、ついつい忘れてしまうという人は3ヵ月に1回程度の頻度で行うようにしましょう。

ツインバードの電気ケトル

電気ケトル(TP-4483)

ツインバードの「電気ケトル」は、1Lまで沸かせる大容量。カップ1杯(140ml)の水なら約60秒の速さで素早く沸かします。本体は表面が熱くなりにくい2重構造。空焚き防止機能や転倒時の湯漏れを防ぐ安心・安全設計になっています。広口なので目盛りが見やすく、内容器はフッ素加工を施しお手入れも簡単です。