一人暮らしには少量炊きで美味しいマイコン炊飯器がおすすめ

【この記事ではこんなことが分かります】

・マイコン炊飯器とは?

・マイコン炊飯器のメリット・デメリット

・マイコン炊飯器はこんな人におすすめ!

・マイコン炊飯器の選び方

・マイコン炊飯器で美味しくお米を炊くコツ

マイコン炊飯器とは?

毎日の食事の支度に欠かせない炊飯器。毎日使う家庭も多い炊飯器ですが、「マイコン式」「IH式」とに分かれていることを知らないという人も多いのではないでしょうか。ここでは、マイコン式炊飯器の特徴やメリット、デメリットなどを紹介します。

「マイコン式炊飯器」とは、マイコン制御を用いて内釜の底をヒーターで加熱して米を炊く仕組みを採用した炊飯器のことです。そもそも、「マイコン」とは「マイクロコンピュータ」の略称です。冷蔵庫や洗濯機、電子レンジ、掃除機といった様々な家電に埋め込まれており、本来はこれら家電を制御するための電子部品を指す言葉です。現在となってはあらゆる家電に採用されているマイコンですが、1970年代終盤、炊飯量に合わせて火力を調整できるマイコンを採用した炊飯器が登場したのが、マイコン炊飯器の始まりです。その後、1980年代後半に入ってからIH式炊飯器が登場するようになり、IH式炊飯器と区別して「内釜の底をマイコン制御のヒーターで加熱して炊飯する炊飯器」を指して現在では「マイコン炊飯器」と呼称されています。

 

マイコン炊飯器は近年の炊飯器の主流となっているIH式とは違い、古くからある仕組みの炊飯器ですが、

・価格が安い

・消費電力が低く電気代がかかりにくい

・コンパクトなものが多い

・少量の炊飯をするのに向いている

・お手入れが楽

といったメリットがあります。そのため、マイコン炊飯器は現在でも根強い人気があります。

 

上述したマイコン式の炊飯器の他には、「IH式炊飯器」と「IH式圧力炊飯器」があります。

「IH式炊飯器」は、外釜に取り付けられたコイルに電流を流すことによって発熱する「電磁誘導加熱」を利用して内釜全体を発熱させてお米を炊く炊飯器です。火力が高いので短時間で炊飯ができ、多機能なものが多いIH式炊飯器は近年の炊飯器市場の主流となっています。

近年では、上記のIH式炊飯器がさらに進化した「IH式圧力炊飯器」という種類の炊飯器も増えてきています。IH式圧力炊飯器とは、電磁誘導加熱に加えて圧力鍋と同じ原理で圧力を利用してお米を炊く仕組みの炊飯器です。圧力の力で沸点が高くなるため、マイコン式や通常のIH式よりもさらに高温での炊き上げが可能になっています。お米の芯まで高温で加熱することによって一粒一粒がもっちりとした食感になり、お米の旨味や甘みをしっかりと引き出した美味しいご飯を味わうことができるのが特徴です。

ここでは、マイコン炊飯器に焦点を当て、特徴やメリット・デメリットを説明するとともに、どのような人にマイコン炊飯器がおすすめかも合わせて紹介してきます。

マイコン炊飯器のメリット・デメリット

【マイコン炊飯器のメリット】

・本体価格が安い

マイコン炊飯器は、低価格のものが多いのが特徴です。多機能で高価格なモデルも豊富にあるIH式炊飯器とは異なり、1万円以下のものが主流です。安いものだと5000円未満のモデルもあるため、本体価格にあまりコストをかけたくないという人におすすめです。

 

・消費電力が低く電気代がかかりにくい

マイコン炊飯器は、IH式炊飯器と比べて消費電力が低いため、電気代もかかりにくい傾向にあります。ただし、炊飯後保温する場合の消費電力にはあまり差がないため、長時間保温しているとIH式炊飯器よりも電気代がかかってしまう可能性があります。

 

・コンパクトなものが多い

マイコン炊飯器は、コンパクトなデザインが多いのも特徴です。基本的に3合炊き程度のものが多いため、本体がコンパクトでスペースを取らないものが多いのもメリットです。炊飯器を置くスペースがあまり広くないという場合にはマイコン炊飯器がおすすめです。

 

・少量炊きに向いている

上述したように、マイコン炊飯器は3合炊き程度までの容量のものがほとんどで、中には1合未満の食べきり量から炊けるタイプのものもあります。必要な量に合わせて少量ずつ炊飯し、毎食炊き立てのご飯を食べたいという人にもおすすめです。

 

・お手入れが楽

マイコン炊飯器はシンプルな構造のものが多いため、使用後にお手入れをする必要のあるパーツが少ないのも特徴です。また、コンパクトなタイプのものも多いので、軽量で持ち運びしやすく、お手入れをする際にも楽なのもメリットです。

 

【マイコン炊飯器のデメリット】

・火力が弱く加熱ムラができやすい

マイコン炊飯器は、内釜の底にあるヒーターで加熱して炊飯するため、内釜全体を発熱させるIH式炊飯器と比べると火力が弱いのが一番のデメリットです。火力が弱いと加熱ムラができやすく、お米の炊きあがりにもムラができてしまうことがあります。特に炊飯するお米の量が多いと炊きムラができやすいため、ご飯の食感や味わいに不満を感じる人がいるかもしれません。

 

・底のご飯が硬くなりやすい

上述したように、マイコン炊飯器の熱源は内釜の底に設置されているヒーターのみであるため、内釜全体へは熱が伝わりにくい一方、ヒーターの直上である内釜の底部分が最も加熱されやすいという特徴があります。そのため、特に底部分のお米の水分が蒸発しやすくなり、硬く炊き上がってしまうことがあります。

 

・3合以上の炊飯に向いていない

マイコン炊飯器は、そもそもあまりたくさんの量の炊飯ができるタイプのものは販売されていませんが、加熱の構造上からも3合以上の炊飯をすると炊きムラができやすくなってしまいます。そのため、家族の人数が多い場合など、日ごろからたくさんお米を炊く必要がある家庭にはあまり向いていません。

 

・長時間保温できない

炊いたご飯を温かいまま保存しておく保温機能は炊飯器に無くてはならない機能であり、マイコン式、IH式問わずほぼすべての炊飯器に備わっています。しかし、マイコン炊飯器の場合はIH式炊飯器と比較すると最長保温時間が短いものがほとんどです。IH式・マイコン式問わず、炊いたご飯を美味しく食べるためにはあまり長時間保温するのは望ましくありませんが、なるべく長い時間ご飯を保温しておく必要があるという場合は、マイコン炊飯器はあまりおすすめできません。

 

・機能がたくさんついているものがあまりない

近年、最新モデルの炊飯器はどんどん多機能化しています。硬めや柔らかめといった炊き上がりのバリエーションを選べたりするのはもちろん、ご飯を炊く以外の調理にも使える炊飯器なども登場しています。そんな中でも、マイコン炊飯器はシンプルな構造のものが多いため、多くの機能がついているタイプのものはそれほど選択肢がありません。多機能な炊飯器を選びたいという場合は、IH式炊飯器のほうがおすすめです。

マイコン炊飯器はこんな人におすすめ!

このように、マイコン炊飯器にはメリット・デメリットの両面があるため、自分や家族のライフスタイルや好みによって、向き不向きがあります。マイコン炊飯器を使うのは、以下のような人に向いています。

 

・コストパフォーマンスを重視する人

マイコン炊飯器は本体価格が安いのはもちろん、消費電力が低いのも魅力であるため、コストパフォーマンスが高く初期コストがかからないのが一番のメリットと言えます。一人暮らしや新生活をスタートさせるなど、家電になるべくお金をかけたくないという場合や、単身赴任などで長期間は炊飯器を使わないのでなるべく安いものを揃えたいといった場合などにおすすめです。

 

・ご飯の味に極端なこだわりがない人

コストパフォーマンスの良いマイコン炊飯器が根強い人気を誇る一方、最近では、内釜の素材にこだわっていたり、加熱方法が進化したりと価格帯も10万円を超える高級モデルの炊飯器も登場しています。このような高級モデルの炊飯器は、土鍋やかまどで炊いたご飯のような美味しさを追求していたり、同じ白米でも銘柄ごとに異なる水分量などの特徴に合わせた炊き分けメニューがあったりといった工夫がされています。また、これらの高級モデルの炊飯器は、加熱方法にも違いがあるのが特徴です。上述したIH圧力式をはじめとして、超音波IH式や真空IH式といった技術が駆使されている炊飯器もあり、メーカーによって機能がさまざまに細分化され、技術の進歩には目を見張るものがあります。このような最新モデルの高級炊飯器で炊いたご飯と通常の炊飯器で炊いたご飯を食べ比べると、「まったく味が違う」と評価する人もいる一方、通常の炊飯器で炊いたご飯でも十分と感じる人もいます。お米の美味しさを最大限味わいたいというグルメな人ではなく、一定のレベルのご飯であれば十分という人は、コストパフォーマンスの良いマイコン炊飯器を検討しても良いかもしれません。

 

・一人暮らし~二人暮らしの家庭

マイコン炊飯器は3合以上の炊飯ができるものが少なく、少量のお米を炊くのに向いています。そのため、一人暮らしの人や二人暮らしの家庭など、毎回炊飯する量が少ない家庭におすすめです。マイコン炊飯器の中には、約半膳の食べ切り量(0.25合)から炊けるものもあり、少量のお米でも美味しく炊けるように工夫がされています。

 

・キッチンに炊飯器を置くスペースがあまりない人

キッチンに炊飯器を置いておくスペースが十分にないという場合にも、マイコン炊飯器はおすすめです。マイコン炊飯器はIH式炊飯器と比べると基本的にコンパクトなものが多いため、省スペースにもなります。また、食事をする際、テーブルに炊飯器を置いてご飯をよそいたい場合にも、コンパクトなマイコン炊飯器なら食卓の邪魔になりません。

 

・メインの炊飯器があり、サブ用に二台目の炊飯器が欲しい人

家族の人数が多い、家族でお米の炊き方に好みの差がある、家族の好みや健康上の理由から白米と玄米ご飯を同時に炊く必要があるという場合など、メインの炊飯器とは別にサブ用にもう一台炊飯器が必要となることもあります。そのような場合は、コストパフォーマンスも高くコンパクトなマイコン炊飯器が活躍するでしょう。

 

・なるべくお手入れが楽な炊飯器を選びたい人

マイコン炊飯器のメリットでお伝えしたように、お手入れが楽なものが多いのもマイコン炊飯器の特徴です。基本的に、炊飯器は食洗器でのお手入れは不可のものがほとんどであるため、どの炊飯器でも内釜やパーツなどは手洗いをする必要があります。なるべくパーツが少なく、手洗いやお手入れが楽な点を重視する人には、マイコン炊飯器がおすすめです。

マイコン炊飯器の選び方

このように、様々なメリットがある一方、デメリットもあるマイコン炊飯器ですが、どのように選べば自分に合ったものを選べるでしょうか。ここでは、どのような点からマイコン炊飯器を選べば良いかチェックするポイントを紹介します。

 

・炊飯容量から選ぶ

マイコン炊飯器は3合炊き程度のものが多く発売されていますが、中にはそれ以上の炊飯容量のあるものや、逆にもっと容量が少ないものも展開されています。お米を炊く時は、最大炊飯容量いっぱいに炊くよりもその7~8割程度の量で炊くのが一番おいしく炊けると言われています。そのため、3合炊きの炊飯器ならば2~2.5合、5合炊きの炊飯器ならば3.5合~4合程度の量を炊くのがベストと言えます。つまり、毎回3合のお米を炊く家庭の場合、最大炊飯量が3合の炊飯器ではやや容量が足りないと言えます。逆に、炊飯器の容量に対して炊くお米の量が少なすぎても炊きムラが起こりやすくなるため、美味しくお米を炊けなくなってしまいます。マイコン炊飯器を購入する際は、家族の人数や一回で炊く炊飯量などを考慮して選ぶのがおすすめです。

 

・炊き上がり、内釜の素材から選ぶ

マイコン炊飯器の購入を検討する際に最も懸念されるのが、マイコン炊飯器のデメリットである炊きムラなどによって美味しく炊飯できないのではないかという点です。IH式炊飯器と比較すると、どうしても炊き上がりに満足がいかないことが多いマイコン炊飯器ですが、最近ではメーカーの様々な技術などによって、より美味しく炊き上がるような工夫がされているものもあります。

また、内釜の素材によっても、炊きあがりに違いが出てきます。マイコン炊飯器の内釜に使われる素材としては、アルミ陶器(土鍋)といったものがあり、それらの素材を組み合わせた内釜(多層釜)が採用されているものもあります。それぞれの素材の内釜には、以下のような特徴やメリット・デメリットがあります。

 

【鉄釜】

鉄釜の一番の特徴は、蓄熱効率が高いという点です。高温かつ短時間でお米を炊き上げることができるため、マイコン炊飯器のデメリットである炊きムラが生じにくいというメリットがあります。マイコン炊飯器で炊いたご飯の味に不安がある人は、鉄製の内釜かどうかチェックしてみると良いでしょう。また、鉄は冷めにくく熱を逃しにくいという特徴もあるため、保温効果が高い点もメリットのひとつです。炊飯後、炊きたての状態をキープしておけるのも高ポイントです。

一方、鉄釜を採用している炊飯器は価格が高い傾向にあります。安価なものが多いマイコン炊飯器の中でも高額になりがちなので、コストパフォーマンスを重視する人にとってはマイナス面となってしまう可能性があります。さらに、鉄製の内釜はその他の素材のものと比べると、重量があるのも特徴です。マイコン炊飯器に軽さを求める人や、お手入れの簡単さを重視する人にはデメリットになります。

 

【アルミ釜】

アルミ釜は、昔からマイコン炊飯器によく採用されている素材です。アルミ製の内釜は熱伝導率が高いため、短時間で炊き上げることができる点が一番のメリットです。また、アルミは素材自体も安価なので、アルミ製の内釜を採用しているマイコン炊飯器は価格帯も安めの傾向があります。なるべく安いマイコン炊飯器を選びたいという人にもおすすめです。

しかし、アルミ釜のマイコン炊飯器は近年ではあまり生産されていないため、どうしても古い商品から選ぶことになってしまうのがデメリットと言えるでしょう。

 

【陶器(土鍋)】

あまり種類は多くありませんが、土鍋と同じく陶器製の内釜を採用しているマイコン炊飯器もあります。陶器(土鍋)製の炊飯器のメリットは、何といってもお米本来の甘みや香りを引き出し、美味しいご飯が炊けるという点です。そもそも、土鍋で炊いたご飯が美味しいのは、土鍋は温度上昇が緩やかであるため、じわじわと温度が上がっていくという特徴によるものです。お米の甘みは、お米に含まれるアミラーゼという酵素が米のデンプンを糖に分解することによって引き出されます。このアミラーゼという酵素は40~50℃で最も活性化されるので、一気に温度が上がりきらない土鍋でお米を炊くと、この温度に保たれる時間が長くなります。そのためお米の甘味が十分に引き出され、美味しいご飯が炊けると言われています。また、土鍋は熱が下がりにくく、遠赤外線効果があるのも特徴です。余熱の効果でお米の芯までしっかりと加熱されて、ふっくらもちもちとした食感のご飯が炊けるのがメリットです。

陶器(土鍋)製の内釜のデメリットとしては、衝撃に弱いという点が挙げられます。内釜に土鍋そのものを使用しているマイコン炊飯器はあまり多くはありませんが、鉄製の内釜に土鍋コーティングの加工をしてある炊飯器の場合、見た目には通常の金属製の内釜と同様に扱えるように見えても衝撃に弱いものが多いため、扱いには注意が必要です。

 

・金額から選ぶ

1万円台の安価な価格帯のものが多いマイコン炊飯器ですが、下は5千円未満から上は5万円以上のものまで様々な価格のものも揃っています。同じマイコン炊飯器でも内釜の素材や機能性の違いなどによって価格が異なってくるため、コストパフォーマンスを重視する人は価格と機能などのバランスを見て選ぶのがおすすめです。一般的には、予算が1万円程度以下であればマイコン炊飯器の選択肢が増えてきます。

 

・機能性から選ぶ

基本的に、マイコン炊飯器はシンプルな構造のものが多く、炊飯以外の多様な機能が付加されたタイプはあまり多くはありません。しかし、近年ではIH式炊飯器と同様に、米の種類による炊き分け機能や炊飯以外の調理もできる機能がついたタイプも登場するようになってきています。マイコン炊飯器に付属している機能としては、以下のようなものがあります。

 

【保温機能】

保温機能は、家族で食事をする時間が異なることが多い家庭にとっては必須とも言える機能です。現在発売されているマイコン炊飯器の多くには保温機能がついていますが、稀に保温機能のないタイプもあります。食べきる分しかご飯を炊かない、または炊いてすぐに冷凍保存などをするという場合は必ずしも必要な機能ではありませんが、数時間は保温しておく必要があるという場合は保温機能があるかチェックしておきましょう。また、マイコン炊飯器はIH式炊飯器と比較すると最長保温時間が短い傾向にあります。保温機能の有無と合わせて、何時間保温できるかも確認しておくのがおすすめです。

 

【早炊き機能】

炊飯器の早炊き機能とは、通常よりも短時間でご飯を炊ける機能のことです。メーカーによっては「お急ぎ」「急速」といったモード名で表示されていることもありますが、いずれも短時間での炊飯を可能にしてくれる機能を指します。

通常モードでご飯を炊いた場合、どの炊飯器でもおよそ60分程度かかるのが一般的ですが、早炊きモードで炊飯すれば20~40分程度でご飯を炊くことができるため、忙しいときや帰宅後すぐ食事をしたい時にとても便利です。

最近発売されているマイコン炊飯器にもこの早炊き機能が付いているものが増えていますが、特に安価なモデルには早炊き機能のない場合が多いため、事前にチェックしておくと良いでしょう。

 

【予約炊飯機能】

予約炊飯機能とは、あらかじめセットした時間にご飯が炊きあがるように予約をしておける機能です。起きてすぐの朝食時や、仕事やお出かけから帰ってきてすぐに炊きたてのご飯を食べることができます。

マイコン炊飯器も最近発売されているモデルには予約炊飯機能が付いているものが増えていますが、やはり安価なものにはこの機能がないものもあります。朝ご飯に炊き立てのご飯を食べたいという人や、仕事から帰ってくる時間が遅く帰宅後すぐ食事にしたいご家庭などには必須の機能なので、マイコン炊飯器の購入前には予約炊飯機能の有無もチェックしておきましょう。

 

【炊き分け機能】

同じお米を炊飯する場合でも、炊き方によって味や硬さ、食感などが変わってきます。炊飯器に炊き分け機能があれば、柔らかめ・硬めといった基本的な炊き分けから、「もちもちした食感」「しゃっきりした食感」というように、その時の気分や食事のメニューに合わせてご飯の食感や味わいを変えることが可能です。例えば、「カレーやすし飯などにはやや固めのしゃっきり食感にご飯」「子供やお年寄り向けに柔らかめのご飯」「お弁当用に冷めても美味しいもちもちしたご飯」といった具合に炊き分けることもできるようになります。

基本的な付加機能のみであることが多いマイコン炊飯器には、この炊き分け機能がついているものはあまり多くはありませんが、ご飯の食感や味わいにこだわりのある人はこの炊き分け機能の有無をチェックしておくと良いでしょう。

 

【炊飯メニュー】

同じお米を炊き分ける機能のほか、玄米・無洗米といったお米や、麦飯や雑穀米といった穀物に対応した炊飯メニューのあるマイコン炊飯器もあります。例えば、玄米や5分づき・7分づきといったお米は糠がある分表面が固く、通常の白米と同様に炊くと食べにくい炊き上がりになってしまいます。そのため、炊飯器の玄米モードは白米よりも浸水時間が長くなっていたり、炊いた後の蒸らし時間が長くなっていたりするという違いがあります。また、年々愛用者が増えている無洗米に対応したモードのついているマイコン炊飯器もあります。無洗米とは、通常の精米に残っている「肌ヌカ」を取り除き、研ぎ洗いしなくても水を加えるだけで炊飯できるお米です。無洗米はこの肌ヌカが無いために、焦げ付きやすかったりパサつきやすくなったりすることがありますが、無洗米モードで炊飯することによって失敗なく美味しく炊き上げることが可能になります。

このような炊飯メニューがないマイコン炊飯器でも、浸水時間を調整するなどの工夫をすれば通常モードでも問題なく炊くことができますが、白米以外のお米を炊くことが多い人や炊き上がりにこだわりのある人は、白米以外の炊飯メニューがあるかどうかも確認しておくのがおすすめです。

 

【調理機能】

お米を炊くための炊飯器ですが、最近では炊飯以外の調理にも使う人が増えているほか、炊飯以外の調理モードが付属している炊飯器も増えてきています。通常の炊飯のほか、おかゆや炊き込みご飯、おこわといった調理モードがついていれば、毎日の食事のメニューをバラエティー豊かにしてくれます。また、温度を一定に保ち、保温効果に優れている炊飯器は、煮込み料理や蒸し料理、パンやケーキといった料理を作るのにも向いています。火加減が難しかったり、調理中目を離せなかったりする煮込み料理なども、調理機能がついている炊飯器を使えば、材料を入れてボタンを押すだけで完成するのでとても便利です。

 

・お手入れのしやすさから選ぶ

毎日のように使う炊飯器は、お手入れがしやすいかどうかといった点もチェックするべきポイントです。マイコン炊飯器はシンプルな構造になっているため、上位モデルの炊飯器よりもパーツが少なく、基本的にはお手入れはしやすいのが特徴です。

お手入れのしやすいマイコン炊飯器のポイントは、内蓋が取り外し可能かどうかという点です。内蓋が取り外せないタイプだと、丸洗いすることができず、使用後毎回濡れ布巾などで拭く必要があるため、お手入れが面倒になってしまう可能性があります。

また、内釜の重さもお手入れのしやすさという観点から見ると重要なポイントです。内釜を含む炊飯器のパーツは、食洗器で洗えるものは基本的にありません。使用後毎回手洗いをする必要があるため、あまりに重い内釜だと、洗い場に移動する時や手洗いをする時に億劫になってしまいます。また、マイコン炊飯器は内釜の底にあるヒーターが熱源となっているため、内釜の底部分に焦げ付きができやすくなります。毎回しっかりと汚れを落として使用しないと焦げ付きの原因になってしまうため、お手入れがしやすいかどうかという点も購入前に確認するようにしましょう。

マイコン炊飯器で美味しくお米を炊くコツは?

ムラなく加熱できるIH式炊飯器と比べると、加熱ムラができやすいマイコン炊飯器で炊いたご飯はあまり美味しくないという声も聞かれます。しかし、マイコン炊飯器を正しく使用し、工夫して炊けば十分に美味しいご飯を炊くことは可能です。マイコン炊飯器で美味しいご飯を炊くためには、以下のポイントを押さえるようにしましょう。

 

  • 適切な容量で炊飯する

マイコン炊飯器に限らず、炊飯器でもっとも美味しく炊ける量は最大炊飯容量の7~8割程度とされています。また、最大容量に対してお米の量が少なすぎる場合も、炊きムラが生じたりべちゃっとしてしまったりする可能性があります。3合炊きの炊飯器ならば2~2.5合、5合炊きの炊飯器ならば3.5合~4合程度といった具合に、容量に対して多すぎず少なすぎない適切な量で炊くようにしましょう。

 

  • 正しい量の水を入れる

適切な量のお米に対して正しい量の水を入れて炊くことも大切なポイントです。水が少なすぎると十分に吸水することができず芯が残ってしまったり、水が多すぎると吹きこぼれてしまったりする原因になってしまいます。内釜に表記されている指示に従って適切な量の水を入れるようにしましょう。

 

  • しっかりと吸水させる

お米を洗った後は、炊く前にしっかりと吸水させるのがポイントです。最近発売されている炊飯器はセットしたらすぐに吸水させる工程が組み込まれているものが多いため、特に吸水させる必要はありませんが、そのような機能のない炊飯器でご飯を炊く場合は、吸水時間を取るようにしましょう。十分に吸水させることによって、芯までふっくらと炊き上げることができるようになります。

 

  • 炊きあがったらすぐにほぐす

ご飯が炊きあがったら、なるべくすぐにほぐして混ぜるようにしましょう。ご飯が炊き上がったらすぐにほぐすのは、炊きあがったばかりのご飯についている余分な水分を飛ばし、ご飯同士がくっついてしまうのを防ぐためです。この時、しゃもじを使って切るようにして、底からしっかりと混ぜるようにするのがポイントです。その後、再度蓋をしてしばらく蒸らすようにするとより美味しく食べることができます。

 

  • 酒、みりんなどを入れて炊いてみる

上記のようなポイントに気をつけてもなかなか美味しく炊けないという場合は、お酒やみりんといった調味料を少し加えて炊いてみるという方法もあります。ほんの少し加えて炊くと、甘みとツヤが出て美味しいご飯が食べられます。

ツインバードのマイコン炊飯ジャー

マイコン炊飯ジャー(RM-4547W)

マイコン炊飯ジャー RM-4547Wは、白米が0.25合から1.5合まで”0.25合刻み”で炊けるコンパクトな炊飯器です。白米のほか、おいそぎ、糖質カット、おかゆ、玄米、雑穀米の全6メニュー搭載。 1人暮らしの方や、小回りのきく2台目のサブ炊飯器としてもオススメです。